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映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴、167分という尺は確かに長いんだが最後まで飽きずには観られた。しかしアカデミー賞で13部門にノミネートされるほどの映画か、と問われたら少々微妙な印象だ。

ベンジャミン・バトン 数奇な人生 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD

同じ脚本家が手がけた『フォレスト・ガンプ/一期一会』と比較されがちだが、もっと真面目(というのもなんだが)な作品かなと思う。年齢を重ねるごとに肉体は逆に若返っていく、というこの映画の肝とも言える設定を取り除いてしまえば、ある男の80年にわたる一代記というシンプルな物語になる。『フォレスト・ガンプ』は多分に『ほら吹き男爵の冒険』的要素も含まれている気がするし。アメリカの近代史のそこかしこにフォレストはいたんだよ、という大ぼらを特撮を駆使し、時には実際の記録映像すら用いて観客に追体験させる。それに対して『ベンジャミン・バトン』にはそこまでの映像的お遊びはない。架空の人物を映画の中に実在させるという点は共通でも、オスカーを視覚効果、メイクアップ部門で受賞した技術はこけおどし的な使われ方をしていないから。

幼少時、他の人たちとは違う自分に戸惑うベンジャミンにかけられる「誰しも最後にはまたオムツをするようになるんだから」という台詞は印象的。他には初体験にまつわるエピソード、どう見ても老人なのに中身は15歳くらいだから「童貞です」と答えて相手が「マジかよ?!」となるとか、実年齢と見た目とのギャップにまつわるユーモラスなシーンもところどころに配してあり楽しかった(そっち系のお話ばかりじゃないです、念のため)。

年齢と肉体が釣り合う壮年期、一生の中ではごく短い数年間、運命の人であるヒロインとベンジャミンの人生は寄り添い、あるトラブルをきっかけにまた離れていくことになる。この一連のシーンは見せ方も凝っていて映画全体でも特に印象に残った。先にも書いたが「ある男の80年にわたる一代記」として真面目な大作に仕上がっている。だがもう少しこじんまりとした小編として、尺も2時間程度に収めてくれた方が良かったのかなとも思う。とはいえ、ラストはしみじみと考えさせられる締めくくりで満足感はあります。未見でしたらぜひ。

ちなみにこの映画には原作に相当するF・スコット・フィッツジェラルドの短編小説があるそうだ。映画の公開に併せてか、他の未訳作品も収録した短編集が刊行されています。

ベンジャミン・バトン  数奇な人生 (角川文庫)

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  • 作者: フィツジェラルド
  • 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
  • 発売日: 2009/01/24
  • メディア: ペーパーバック
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映画『最高の人生の見つけ方』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴。つい最近の映画という印象だったが公開はもう一年以上前か。想像していたよりも楽しめた。

最高の人生の見つけ方 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
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これまで全く接点のなかった二人の男は、入院先で偶然同室となりお互いに末期ガンで余命6か月、もっても一年と宣告される。どうせならやりたかったことを全部やってから死のうじゃないか、と二人は病院を抜け出し旅に出るのだが...というあらすじ。正直なところ、日本映画によくあるお涙頂戴の難病ものなのかな、という先入観があったが違った。コメディだこれ。同時にファンタジーでもある。

映画の中で主人公たちが残された時間を心置きなく満喫できたのは、こう言ってしまうと身も蓋も無いがジャック・ニコルソン演じる実業家の豊富な財力あったればこそだ。もちろん一念発起し行動に移すことが重要だ、というのは分かる。分かるんだけどね。やはりこれはファンタジーなのだなと思わずにいられない。そんな自分はさもしい奴だなーと、少々悲しくなった。

主演の二人は同い年、撮影当時で70歳くらいか。この映画のターゲットもその年代、いわゆる高齢者ということになるんだろうが、たとえばもっと若い10代や20代の人たちが観たらどう感じるのかな。あるいは日本と欧米では死生観も当然違うんだろうなあとか、そんなことをつらつらと考えながら観てしまった。


ここからは蛇足。特に関連性は無いのに、映画を観終えてふと思い出したので。

「俺も他の奴もどうせ死んだら煙か土か食い物なんや。生きてるのなんて無駄や。生きてても死んでても変わらんわ。俺かって二郎かって丸雄かって生きてんほうがええんや」

「ねえ奈津川さん。人間は死んだら誰かの思い出になるのよ。人間は死んでからも、生きていた証をいろんな形で必ず残すのよ」

「ううっ。……じゃあ生きてる意味があるんか……」

「あるよ。あなたが知らないだけよ」

舞城王太郎『煙か土か食い物』

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映画『シャッフル』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴。これもあまり話題にならなかった。タイトルが『シャッフル』、キャッチコピーは「並び替えられた1週間--その謎を解けば、運命は変わる」なので、最初は『タイム・リープ - あしたはきのう』みたいなストーリーかと思ったが少々違っていた。ちなみに原題はPremonition、前兆とか虫の知らせという意味らしいので、ああなるほどねとは思ったけど。

シャッフル [DVD]

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  • 出版社/メーカー: クロックワークス
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サンドラ・ブロック演じるヒロインはある日、夫が自動車事故で死んだという報せを受ける。その事実を受け入れられぬまま迎えた翌朝、自宅には元気な夫の姿が。混乱するヒロイン。だがまた次の朝、目を覚ますと夫の葬儀当日だという。一体何が起こっているのか...というのがあらすじ。

この類の映画では大抵の場合、主人公は不可解な出来事の原因を究明し、身に降りかかった災難を回避してハッピーエンドという展開が多い。この映画ではその辺りが少々捻ってあるなと(これは自分が勝手にそんな展開を期待していただけなんだけど)。その意味ではラストでも万事めでたしめでたし、とはならないが、この結末もありだよなと思った。綺麗にオチもついてるし。捉え方次第ではあるがすっきりしないなと感じる人もいるかもしれない。ネタばらしになってもまずいから詳しくは書けないが、失うものもあれば得るものもある、全ての出来事は考え方一つだよ、たとえ理不尽に思えることでもね、みたいな感じか。ただ「神様の思し召しが...」とか「信仰心とは...」なんてものを持ち出されちゃうともんにょりする部分があったのは否めない。

他に気になった点。ヒロインが曜日を気にし始めるタイミングが遅すぎないかなと。動転していたからと言われりゃそうかもしれんが、真っ先に確認してもよさそうなのに。さて、そのヒロイン役のサンドラ・ブロックなんだが、彼女は顔立ちが結構きつい。そして感情を爆発させるようなシーンでの独特な甲高い声は個人的には耳障りに感じる。そのせいか意味不明なことをヒステリックに口走るちょっといかれたオバサンにしか見えなくて。必死に事態解決に奔走する彼女を応援する気になれないのが辛かった。それだけサンドラ・ブロックが上手かったと言うことかも知れないが、あんたが余計なことさえしなかったら最悪な事態は回避できたんじゃないの、とも思えてしまうのだ。まあこれはさすがに意地悪な見方すぎるか。

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映画『ザ・クリーナー 消された殺人』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴。監督がレニー・ハーリン、主演はサミュエル・L・ジャクソン、エド・ハリス、エヴァ・メンデスと名の知れた顔ぶれが揃っているのにほとんど話題にならなかった。

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
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サミュエル・L・ジャクソン演じる主人公は元警官だが、とある事件がきっかけで警察を辞め、現在は事件や事故現場の痕跡(遺体や血のり等)を清掃する会社を興している。ある日、殺人現場の清掃を請負った彼は、依頼先の邸宅で普段どおりに仕事を終える。だが合鍵を返し忘れたため翌日に再訪問すると、応対したその邸宅の夫人は清掃依頼の件も、自宅での凶行すらも知らなかった。さらに邸宅の主である実業家が失踪しているとの報道を目にする。しかもその実業家は警察内部の汚職事件の重要な証人であるという。自分は嵌められたのか。主人公は真相を明らかにするべく動き始めるのだが...というのがあらすじ。

主人公が特殊清掃を生業としているというのは興味深い題材だったが、あまり生かしきれていなかった印象だ。もしかすると『CSI:科学捜査班』とか『BONES(ボーンズ)』などを意識したのか。さすがにそれは違うか。序盤から中盤にかけてはなかなかサスペンスしていて期待させてくれる。ミステリでいうならフーダニットよりもホワイダニットが強めかな。しかしどちらも中途半端で終わってしまうのが残念。真相が明らかになるラストでは「あれ、これで終わり?」と少々拍子抜けだった。もう一捻りあっても良かったかなと。90分という比較的短めの尺が影響してるんだろうか。そうは言っても全体的に手堅くまとまっていて退屈はしないが。

いつ頃だったか、実際に特殊清掃に携わっている方のブログが話題になった(リンクを張るのは控えますが)。記事を読んで本当に大変な仕事だなと頭が下がる思いだった。この映画を見てふとそのブログのことを思い出していた。...映画にあまり関係ないなこれ。

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映画『007/慰めの報酬』 [映画感想‐洋画]

シリーズ第22作。シリーズ中で最も激しいアクション映画になっていたと思う。

007 / 慰めの報酬 (2枚組特別編) 〔初回生産限定〕 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

公開前にも話題になったが上映時間は106分とシリーズ最短だ。前作『カジノ・ロワイヤル』と二本でセットになった、いわばその後編のようなもので、ここまであからさまな続編となったのもシリーズ初じゃないか。当初は三部作になるなんて話もあったと思うが、エンディングを見る限り007誕生編としてはこれで終了なのかな。

いやもう何が凄いってアクションがとんでもないことになってる。アバンタイトルのカーチェイスから始まって陸海空の全てを舞台にアクションのつるべ打ち。息つく暇も無いと言えば聞こえは良いが、がちゃがちゃと落ち着きのない映画だなという印象も否めない。またボンド役がダニエル・クレイグに変わってからハードさが前面に出て、無口で表情も変えずひたすらざくざくと行動していく様子はイニシャルは同じJ.Bでもジェイソン・ボーンのようだ。これまでの軽妙洒脱なボンドが好きだった人にはいささかハード過ぎるか。『カジノ・ロワイヤル』公開当時に「タキシードを着たチンピラ」と評する人がいたくらいだしな。いやこのボンドも格好良いんだけどね。

007誕生編ということもあってボンドは未だOn Her Majesty's Secret Serviceになりきっていない。その原動力はほぼ私怨だ。同盟国アメリカが関与している案件に大義名分すらなくどかどか土足で踏み込んでいく。しかも今回の敵は現時点では大英帝国に直接の害を及ぼしていないんだもの。俺のスケやダチ、姉御にまでちょっかい出しやがって。地の果てまで追いかけて落とし前つけさせんぞゴラァ!...みたいな。もうスパイ映画じゃなくヤクザ映画だよねこれ。

ある時期からボンドの仇敵スペクターが登場できなくなったが、それに代わってクゥワンタムという組織が登場する。その全貌は未だ明らかじゃないが今後も引き続き登場するんだろうか。次回作ではぜひQと共に秘密兵器も登場させて欲しいな。やっぱりね、あれがないと寂しいので。

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映画『1408号室』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴、原作はスティーヴン・キングの同名短編小説。キング原作の映画としては過去最高のヒットで、ファンにも大好評なんだそうな。自分は未読なので比較もできないが想像していたものとは少々違った。いやかなり怖かったんだけど。公式サイトはここ⇒【映画『1408号室』公式サイト

1408号室 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東宝
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主人公(ジョン・キューザック)はオカルト専門の作家、各地の心霊スポットを取材しては「幽霊ホテル10選」みたいな本を出している。そんな彼の手元に奇妙な絵葉書が届く。ニューヨークのとあるホテル備え付けのもので、たった一行「1408号室には入るな」と書かれてあった。興味がわきホテルに問い合わせるが予約にすら応じない。半ば強行にホテルへ出向くと応対した支配人(サミュエル・L・ジャクソン)も頑として宿泊を認めない。曰く、1408号室はマジでやばい、これまで56人もの死者が出ていると。主人公はオカルト作家なんかやってられるのは幽霊の類を信じていないからだ、もっと言えば神様だって信じちゃいないと嘯き強引に宿泊を認めさせるのだが...。と導入部はすごく不気味で期待も高まる上手い作り。

さて実際に1408号室に入ってからは次々に怪現象が発生、しかもどんどんエスカレートしていって仕舞いには何かとんでもないレベルに。遅ればせながらここまで来てああそうか、これって真面目な(というのも変だが)ホラー映画じゃなかったんだなと。ぶっちゃけて言うと「お化け屋敷」映画なんだ。その意味ではやはりキング原作の『シャイニング』と系統は似ている。お化け屋敷って入場前のドキドキと中での怖がらせが肝で、出てしまった後はむしろ「怖かったねー。じゃあ次は何に乗ろうか」と恐怖を引き摺らせない作りが重要になる。その点『シャイニング』は出た後も嫌な気分が持続し、デートなんかで迂闊に入ったら帰り道でも気まずくなるような感じ。じゃあ『1408号室』はどうかといえば、こっちも底意地の悪いお化け屋敷ではあるし相当に怖いんだけどアトラクションとしての派手さがあって、出た後で普通にご飯食べに行けちゃうよ、みたいな。

ここから若干ネタバレ気味。あの支配人って結局は『ディアボロス/悪魔の扉』でのアル・パチーノだと思えばいいのかな。それとも主人公にエクソシスト役を引き受けさせたかったので巧みに誘導しただけなのかしら。前者なんだろうがどちらでも辻褄は合う、ような気もする。これは原作読めば分かるのかな。なかなか面白い映画でした。キング原作繋がりなら『シャイニング』や『ミスト』よりも気楽に楽しめると思うし。

ちなみに原作小説は『幸運の25セント硬貨』という短編集に収録されてるそうです。

幸運の25セント硬貨 (新潮文庫)

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  • 作者: スティーヴン キング
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2004/05
  • メディア: 文庫
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タグ:映画 1408号室

映画『地球が静止する日』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴、うーん微妙だった。後からレンタルで見たりすると「ああ、どうして公開時に映画館で観なかったんだ」と悔やまれることも多いが、この映画に関してはレンタルで十分だった。時間は106分と短め。必要な部分まで削ってしまったのではと考えるよりコンパクトにまとめたと評価すべきか。難しいな。

地球が静止する日 <2枚組特別編>〔初回生産限定〕 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

この映画はリメイクで、オリジナルはロバート・ワイズ監督による1951年製作の『地球の静止する日』だ(ちなみに原題はどちらも同じThe Day the Earth Stood Still )。SF映画の金字塔とまで称される名作と比較してどうこういうのもあれだしそのつもりもない。そもそもオリジナルとは時代背景とか社会情勢も違うし。それを差し引いても杜撰な映画だなこれと思った。

地球に現れた謎の球体とその送り主、人類とは比較にならない高次生命体なんだろうが、仮にもとある惑星の一種族の存亡をどうにかしようっていうのにその判断材料のサンプル数が少なすぎやせんか。あれだけの超技術を持ってるならアメリカ政府や軍が何したって無駄だと思うし、最終的に強権発動して人類滅亡させるアグレッシブさがあるなら、最初に各国代表者との対話を要求する段で発揮しろよと。まあこれはハリウッド映画なんだし、ウルトラマンの怪獣はなぜ日本にしか来ないのと突っ込むくらい野暮なことも分かっているけどさ。

今回は裁定を下すにあたっての最終確認と場合によってはその場での強制執行であって、ずっと以前から監視していたし種族や知性体としての本質とか性向は把握済みということか。だったら前振りしとけと。もしかして冒頭のシーンがそうだと言いたいのか。全然分かんないよあれじゃ。世界中のUFO目撃例とかエリア51とか持ち出したっていい。ああ、あれも全てクラートゥの先発隊だったのか、とか大ボラ吹いてくれた方がまだ良かったのに。それ以上にですね、一度下した裁定を覆すに至った要因があの親子の姿って。そりゃねーだろと。二人の対立と和解が鍵なのも分かるが全然納得いかない。「私たちは変われるわ。だからチャンスを頂戴」とか言われても「無理っす」と返されるよ。見てるこっちが「クラートゥ大丈夫かお前」と思ったもの。

ジェニファー・コネリーは良いんだ、問題は子役の方だ(ジェイデン・スミスって誰だっけと調べたら、ああ、ウィル・スミスの息子なのか)。ジェニファー・コネリー演じる継母に素直になれないとか、子供らしい浅慮で事態を悪化させたりとかはドラマとして仕方がない。でも単なる可愛げのないクソガキだなーとしか思えないから、ある意味こいつに人類の命運握られてんのかと思うと腹も立つ。正直ミスキャストだと思います。

ノリとしては天変地異に右往左往するディザスター・フィルムみたいだった。種の存亡をかけて知的生命体として対話による解決を図る、というのを前面に押し出してくれたら良かったのにな。ジェニファー・コネリーは相変わらず美人だなーという印象しか残りませんでした。

ちなみにオリジナル版はこれ。

地球の静止する日 (2枚組特別編) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
  • メディア: DVD
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映画『デス・レース』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴、カルト的な人気と支持を得ている映画『デス・レース2000年』のリメイク。オリジナル版とはかなり設定を変えてあるが、これはこれでなかなか楽しめた。展開は早いし時間も105分と短いので観やすかったし。公式サイトもまだ残ってる。Flash使いまくりで重いけど。⇒【公式サイト(日本版)

デス・レース [DVD]

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  • 出版社/メーカー: UPJ/ジェネオン エンタテインメント
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製作総指揮にオリジナル版の製作でもある「B級映画の帝王」ロジャー・コーマンが名を連ねている。リメイクの言いだしっぺは案外とコーマン自身なのかな。舞台は近未来、経済破綻、失業率の急増に伴い治安が悪化し、今や刑務所は民間企業が営利目的で経営している。中でも凶悪犯罪者ばかりを収容している外界から隔絶された孤島に建つターミナル・アイランド刑務所では、収益を上げる目玉として囚人による「デス・レース」を開催し有料配信を行っていた。主人公は何者かの罠により妻殺しの罪を着せられ同刑務所送りに。一番人気のレーサー・フランケンシュタインの替え玉としてレースへの参加を強要されるのだが...というのがあらすじ。

レースに出場するクルマは機銃やらロケットランチャーやらを装備していて、もう派手に撃ちまくり、どっかんどっかん爆発します。デザインはオリジナルのおもちゃっぽさ(良い意味で)よりも『マッド・マックス2』風になっていて、その意味では面白みに欠けるかな。参加者が一人また一人と脱落(つまり死亡)していくシーンは幾つかエグい描写もあって、アメリカではR指定(17歳未満は要保護者同伴)になったみたい。ちなみに日本はPG-12(12歳未満(小学生以下)は要保護者同伴)でした。映画が終わってエンドクレジットが流れる前に「この映画のカースタントは安全性を確保した上でプロのドライバーが担当しているから絶対真似すんなよ(意訳)」というテロップが出る。ちょっとびっくりした。真似しないだろうさすがに。それともアメリカじゃ「ヒューッ!すげえクールだぜ、俺たちもクルマ改造してデス・レースやろうぜ!」とか言い出す奴らがいるのかね。

役者さんたちは皆良い味出してます。主演のジェイソン・ステイサムはすっかりアクション俳優の一番頭になった感じ。しかし凄い体(筋肉)してんなーこの人。他には「ジェイソン・ボーン」シリーズでパメラ・ランディを演じたジョアン・アレンが冷酷非情の女所長を好演してます。うん、怖そうだ。主人公のナビゲート役、ナタリー・マルティネスがなかなかのお色気っぷりを発揮してるけど、全体的にはお色気分は薄めで少々残念。おっぱいポロリとかも無いしね。その方面は期待しない方がいいです。

あまり難しいこと考えずに観るのが吉、その意味では間違いなくB級映画です。一応エンドクレジットの最後にB級映画のお約束もちゃんとあるしね。


ちなみにこっちがオリジナルの『デス・レース2000年』。独裁国家となった近未来のアメリカで国民の不満解消のため年一回開催されるという設定。走るコースもニューヨークからロサンゼルスまでの大陸横断、途中で民間人をひき殺せば年齢性別等に応じてボーナス点加算とか、かなりぶっ飛んだ内容です。

デスレース2000 [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
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YouTube - Death Race 2000(1975) Trailer

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映画『ヒート』 [映画感想‐洋画]

再視聴、もう何度目になるかも忘れた。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロが初めて本格的に共演したことで話題になった、非常に男くさいアクション映画。尺は171分とほぼ三時間近い映画だがあまり苦痛には感じない。まあこれは自分が好きだからというのもあるが。

ヒート プレミアム・エディション (初回生産限定版) [DVD]

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  • 出版社/メーカー: 東北新社
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内容的にはデ・ニーロ演じる冷徹かつすご腕の強盗団のボスとパチーノ演じる捜査に執念を燃やすあまり家庭を顧みない警部、プロであるゆえに互いに共感すら覚える二人の対決、という割とシンプルな構図。重要な役どころで女優さん(エイミー・ブレネマン、ダイアン・ヴェノーラ、ナタリー・ポートマンなど)も多く出ているんだけど、印象としては「おっさんばかり出てくる映画」だなーと。
公開当時に話題にもなった映画中盤の銀行襲撃→市街地銃撃戦→逃走のシークエンスはやはり圧巻だ。

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場面はオフィス街(商業街区か)での壮絶な撃ち合いを経てショッピングセンター駐車場へ移っていく。映画だからこそ「すげー!」と見ていられるが、その場に居合わせたら足がすくんで逃げることもできなさそうだ。

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調子に乗ってたら画像が増えてしまった(差しさわりがあればすぐに削除します)。ちなみに映画『ダークナイト』の冒頭、ジョーカーによる銀行襲撃シーンはこの『ヒート』を意識したと言われていて、ああ確かになーとは思う。興味があったら見比べてみるのも面白いかもしれません。

比較的よく知られたエピソードだけど、実は主演の二人は仲が悪く、そのため別撮りで実際には一度も顔合わせしていないのじゃないかという噂が立った。本編中で二人が対話するシーンなどで同一画面に写っていない(ように見える)から、というのが根拠だ。まあ確かに、並んで写ってるシーンはないな。メイキング映像を見ればちゃんと一緒に撮影していることが分かるし仲が悪いなんてことはないそうです。

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『ヒート』以来となる本格的な共演作品に『Righteous Kill』があって、アメリカでは2008年秋に公開された。しかしなぜか日本では未だに公開が決まっていない。まさかこの二大俳優の共演作が興行的に難しいと判断されているわけじゃないだろうが。まあ一年遅れということもよくある話だが早く観たいなーとは思う。

YouTube - Righthouse Kill - Trailer

【2011/04/02 14:15追記】実は2010年4月に『ボーダー』という邦題で劇場公開され、現在ではDVDも発売されてます。主役二人をはじめキャストも良く、最後までだれずに観られた...んですが、正直なところ期待はずれな感じ。アル・パチーノとロバート・デ・ニーロがきゃっきゃうふふしてるのを楽しむ分には良いんですが、そこにもう一つプラスアルファがあればなあと。

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映画『アストロノーツ・ファーマー』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴、評判は賛否ではっきりと分かれるようだが自分は楽しめました。

アストロノーツ・ファーマー/庭から昇ったロケット雲 [DVD]

アストロノーツ・ファーマー/庭から昇ったロケット雲 [DVD]

  • 出版社/メーカー: NIKKATSU CORPORATION(NK)(D)
  • メディア: DVD

てっきりDVDスルーの作品かと思ったら劇場公開されていた(2008年7月から順次全国で)。自分の地域でも一館だけだが3週間ほど上映されていたようだ。見逃してたなあ。なお劇場公開時の邦題はDVDのサブタイトルになった『庭から昇ったロケット雲』だったそうな。公式サイトがまだ残ってた⇒【公式サイト(日本版)

この映画はかつて宇宙飛行士としての訓練を受けながらも宇宙へ昇ることが叶わなかった主人公が、独力でロケット(というか有人宇宙船だ)を建造し宇宙を目指すという物語だが、『遠い空の向こうに』よりも『フィールド・オブ・ドリームス』に近い。つまりある意味ファンタジーやホラ話の範疇になる。だから「ありえない」とか「都合よすぎ」と否定するのは的外れなんじゃないかなーと。この映画での嘘のつき方を許容できるかできないかが評価の分かれ目になるはずだ。

自作ロケットで宇宙へ行くなんておよそ実現不可能な夢を抱く主人公を、周囲の人間はやはり変わり者扱いする。しかしそこは小さな田舎町、昔からの知り合いばかりなので手に負えない奴を皆で村八分とはならず、せいぜいが「まったくあいつは仕様がねーな」程度。いつまでも夢ばかり見ていないで諦めろ、家族だっているんだから、とやんわり諭したり。着々と準備を進める主人公は打ち上げに欠かせない燃料を入手しようとすることでFBIに監視されたり、FAA(連邦航空局)から目を付けられたり。さらにはマスコミに取り上げられ一躍注目の的になったりもする。そんな中、家族だけは主人公と共に宇宙を目指す。多少の軋轢こそあるものの最後まで主人公を信じ尊敬し背中を押してさえくれる妻や子供たちの姿は、確かに都合よすぎと言われても仕方がないかもしれん。冷静に考えれば反対する方が当然だものな。まあなんだ、そんなに堅苦しく考えて見ない方が幸せになれますので。

本編中で舞台となるのがいつの時代かは明言されていないが、愛国者法(対テロ法)やスペースシャトル「エンデバー」という台詞がでてくるので、少なくとも2001年以降なのは確かだ。しかしいわゆる「古き良きアメリカ」を連想させるよう意図的にノスタルジックな画作りをしているように思えた。それが「リアルさ」を薄めているのも確かだし興ざめだと感じてしまう人もいるかもしれない。この辺は好みの問題かなあ。ビリー・ボブ・ソーントンをはじめ主人公一家を演じる役者さんは良かった。特に次女と末っ子の姉妹がまあ可愛らしいこと。脇を固める役者さんもいい感じです。他にもう一人、日本でも人気のあるハリウッドスターがカメオ出演してますが、それは見て確かめてください。なかなか素敵なファンタジーでした。


厳密には違うけどロケット絡みで関連作品をいくつか。

ライトスタッフ [DVD]

ライトスタッフ [DVD]

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD
遠い空の向こうに 【ベスト・ライブラリー 1500円:第3弾】 [DVD]

遠い空の向こうに 【ベスト・ライブラリー 1500円:第3弾】 [DVD]

  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: DVD

NASAのマーキュリー計画を描いた『ライトスタッフ』、記事中でも触れましたが小さな炭坑町の高校生4人がロケット作りに挑戦する『遠い空の向こうに』、やはりこの二本は外せない。

MOONLIGHT MILE 7 (ビッグコミックス)

MOONLIGHT MILE 7 (ビッグコミックス)

  • 作者: 太田垣 康男
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2003/11/29
  • メディア: コミック
MOONLIGHT MILE 2ndシーズン -Touch Down- ACT.3 [DVD]

MOONLIGHT MILE 2ndシーズン -Touch Down- ACT.3 [DVD]

  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD

他には漫画から。近未来を舞台に人類の宇宙進出を描いた『MOONLIGHT MILE』、その第7巻に収録されたその名も「ロケット・ボーイズ」というエピソード。考えさせられる部分もある素晴らしい物語になってます。自分は未見ですがアニメシリーズの2ndシーズン第6話としてDVDもリリースされてるみたいです。

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