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映画『最高の人生の見つけ方』 [映画感想‐洋画]

レンタルで視聴。つい最近の映画という印象だったが公開はもう一年以上前か。想像していたよりも楽しめた。

最高の人生の見つけ方 [DVD]

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これまで全く接点のなかった二人の男は、入院先で偶然同室となりお互いに末期ガンで余命6か月、もっても一年と宣告される。どうせならやりたかったことを全部やってから死のうじゃないか、と二人は病院を抜け出し旅に出るのだが...というあらすじ。正直なところ、日本映画によくあるお涙頂戴の難病ものなのかな、という先入観があったが違った。コメディだこれ。同時にファンタジーでもある。

映画の中で主人公たちが残された時間を心置きなく満喫できたのは、こう言ってしまうと身も蓋も無いがジャック・ニコルソン演じる実業家の豊富な財力あったればこそだ。もちろん一念発起し行動に移すことが重要だ、というのは分かる。分かるんだけどね。やはりこれはファンタジーなのだなと思わずにいられない。そんな自分はさもしい奴だなーと、少々悲しくなった。

主演の二人は同い年、撮影当時で70歳くらいか。この映画のターゲットもその年代、いわゆる高齢者ということになるんだろうが、たとえばもっと若い10代や20代の人たちが観たらどう感じるのかな。あるいは日本と欧米では死生観も当然違うんだろうなあとか、そんなことをつらつらと考えながら観てしまった。


ここからは蛇足。特に関連性は無いのに、映画を観終えてふと思い出したので。

「俺も他の奴もどうせ死んだら煙か土か食い物なんや。生きてるのなんて無駄や。生きてても死んでても変わらんわ。俺かって二郎かって丸雄かって生きてんほうがええんや」

「ねえ奈津川さん。人間は死んだら誰かの思い出になるのよ。人間は死んでからも、生きていた証をいろんな形で必ず残すのよ」

「ううっ。……じゃあ生きてる意味があるんか……」

「あるよ。あなたが知らないだけよ」

舞城王太郎『煙か土か食い物』

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コメント 3

どんべえ

こんにちは、chokushinさん。
二人のキャスティングに惹かれて、
ワタシもこの映画観ました。

お金があるから出来た事がたくさんあるのは、
確かにファンタジーですね。

もっと老いた時にもう一度見たいと思います。
ちょっと違う見方もできるかなぁ~、と思ったり。
それすら、忘れてしまうのカモ(笑)
by どんべえ (2009-11-02 08:53) 

chokusin

>どんべえさん
コメントありがとうございます。楽しく観ながらも頭の隅に「何をするにも先立つものは必要だよなあ」と、妙に現実的なことを考えてしまいました。

>もっと老いた時にもう一度見たい
そうですね、きっと受ける印象も抱く感想も、今の自分とは違うものになるんでしょうね。
by chokusin (2009-11-02 23:52) 

chokusin

takaoさん、xml_xslさん、「直chan」さん、jirocharさん、
どんべえさん、takemoviesさん、nice!をありがとうございました。
まとめてのお礼ですみません。
by chokusin (2009-11-02 23:54) 

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