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広江礼威『ブラック・ラグーン』第9巻 [漫画]

長かった「ロベルタ復讐篇」もやっと終わった。

ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)

  • 作者: 広江 礼威
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/10/19
  • メディア: コミック

単独のエピソードとしてはシリーズ最長、コミックスで3冊と半分を費やす大長編になった。だが、さすがに長すぎたな、という印象は拭えない。シリーズ自体も佳境に差し掛かったと言うのは分かるが、ここまで引っ張ることもなかったような気もしてしまう。他にはやはりロベルタがなあ、あまりにも人間離れし過ぎて興醒めだった。

この漫画に登場する連中は揃いも揃って凄腕ばかり。彼らの銃は的を決して外さないし、どんな窮地でも必ず脱してしまう。正に『ラスト・アクション・ヒーロー』の「銀幕の向こう側」の世界だ。もちろん活劇なんだから過度にリアルさを求めるつもりはない。しかしそんな世界にあってなお、ロベルタは異常すぎる。シェンフォアの柳葉刀を噛み砕き、ソーヤーのチェーンソーをへし折る、なんてことをやられたらな。とてもじゃないがそれ以降、まったくノレないままだった。

日本篇に続いてロックは自分の流儀や立ち位置を全否定されてしまった。宵闇の中から全てを見届けると誓った彼だが、自分でも気付かぬうちにその先へと足を踏み入れてしまっていたのか。どんな結末が用意されているのか分からんが、ラグーン商会の面々が全員無事ってことはなさそうだな。

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『鋼の錬金術師』第23巻 [漫画]

コミックスで読む派の自分にとっては4か月毎の楽しみだが、クライマックスに向かって盛り上がると同時に辛い結末に一歩づつ近づいてもいるようで、どうかエドたちがエンディングで笑っていられるようにと願うばかり。

鋼の錬金術師 23 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 23 (ガンガンコミックス)

  • 作者: 荒川 弘
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2009/08/12
  • メディア: コミック

今回は初期から登場していたあるキャラクターがついに退場した。まあ誰かは書きませんが。今際に残した台詞はなかなか感慨深かった。他の見どころとしては表紙にもなっているけど「マスタング大佐怒る」かな。焰の錬金術師はおっかねーな。二つ名を与えられた国家錬金術師はそれぞれが人間兵器ではあるが、戦闘力だけで見たら彼が最強なのかもしれない(雨天時は無能らしいが)。しかしこの圧倒的な戦闘力は忌まわしいイシュヴァール戦役を経験したからでもある。それを考えると哀しいね。

前巻から続いてアルが大活躍するのに対しエドは少々影が薄い。次巻では「最強(凶)の主婦」も参戦するようなのでますます活躍の場はおあずけになりそうだ。現在のところ戦闘の中心で活躍しているのはイシュヴァール戦役を経験した面々だ。だからこそ敵と渡り合い互角どころか押してさえいる。だが最後の決着を付けるのはイシュヴァールを知らないエドやアルであって欲しい(主人公であることを差し引いても)。若く甘さも残る彼らが未来を拓いてこそ少年漫画だろうしな。

ものすごく気になる一文が次巻予告にあった。「暗転の第24巻」てなんだよ。いやーな予感がびしびしするじゃないか。荒川弘って伏線を張るのが上手いし、きっちり回収するからなあ。エドたちの快進撃に溜飲を下げながらも、悲劇に向かってきりきりとバネは巻かれていて、間もなく一気に開放されるんじゃないかと頭の隅には常に不安がつきまとっているんだ。

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『もやしもん』第8巻 [漫画]

通常版を購入、今回は1巻まるごとビールの話題だった。ちなみに限定版は親子で楽しめる絵本『オリゼーのおしごと』 が付録だったそうで。ありゃ残念、そっちも読んでみたかったな。最近やたらと増えた限定版商法にどうも馴染めないので通常版でいいやと思ったのが失敗だったか。

もやしもん 8―TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC)

もやしもん 8―TALES OF AGRICULTURE (イブニングKC)

  • 作者: 石川 雅之
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2009/07/23
  • メディア: コミック

いつものように絵よりも字が多いので一冊読み終えるのに時間がかかる。自分もビール派なので楽しく読めたけど。そして某農大版オクトーバーフェストがすっごい楽しそう。いいなー。ビール飲みたくなって仕方がない。ビール派とはいえ、そんなにたくさんの種類を飲み比べたわけじゃないし、そもそもビールの知識なんてほとんどゼロだ。美味しいビールを飲みたいとは思うが、ぶっちゃけ「美味しく」ビールを飲めりゃ銘柄なんてどれだっていい。このエピソードで出てきた「笑顔が最も似合う飲み物」ってのは納得だ。

相変わらず主人公がほとんど活躍しない漫画だな。新しく女性キャラが一人増えた。しかしキャラクターが時々見分けられない。特に女性陣が(一人女装も含む)混乱してしまう。

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タグ:漫画

『PLUTO』第8巻(完結) [漫画]

まずは無事完結したことを喜ぼう。2005年度の文化庁メディア芸術祭マンガ部門において優秀賞を、同時に第9回手塚治虫文化賞のマンガ大賞を受賞した話題作の割に、その完結にはあまり注目が集まったようには見えなかったが。

PLUTO 8 (ビッグコミックス)

PLUTO 8 (ビッグコミックス)

  • 作者: 浦沢 直樹
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/06/30
  • メディア: コミック

途中、単行本で言えば5巻あたりで一度興味を失いかけた。他の浦沢作品のようにだらだらと無駄に長く続きそうな嫌な予感があったからだが、オリジナル作品とは違って元になる作品が存在する以上、そういつまでも引き伸ばすことはできまい、と思い直し読み続けた。全8巻というボリュームが多いのか少ないのかは判断が難しいが、その締めくくりとなる最終巻を読み終えた率直な感想は少々肩透かしだったというものだ。特に「憎悪からは何も生まれない」という結論に関してはいまさら感を拭えなかった。あくまで少年漫画として描かれたのだとしても。

ただ自分は原作である『鉄腕アトム - 地上最大のロボット篇』をよく覚えていない。確か過去に一度だけ読んだはずだが細部をかなり忘れている。そのため判断が難しい部分もある。もちろん一本の独立した作品として評価するべきとは思うものの、1964年に発表されたオリジナルから40年を経て、あえてリメイクを行うにあたって、浦沢直樹と長崎尚志が付加しあるいは変更した、しなければならなかった点はどこか。その比較はやはり必要だし、それを怠っては片手落ちになってしまうはずだ。やっぱりもう一回『地上最大のロボット』を読まなきゃ駄目か。

鉄腕アトム (07) (講談社漫画文庫)

鉄腕アトム (07) (講談社漫画文庫)

  • 作者: 手塚 治虫
  • 出版社/メーカー: コミックス
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 文庫

『PLUTO』単行本2巻のあとがきに手塚眞が「PLUTO誕生秘話」と題した文を寄稿している。その中で一度は浦沢側からのリメイク企画を蹴ったが、後にある条件を加えて承認したと書かれている。その条件とは浦沢作品として似顔絵のようなものじゃなく浦沢の絵柄で描け。そしてやるなら安易なオマージュに逃げずガチンコで勝負を挑めと。まあ随分と上からものを言ってるなと思うが、同時に当然の要請でもある。檄を飛ばされ浦沢側がどのようにプランを変更したか自分は知らないが、その時プレゼンしたという当初のプランどおりならどんな『PLUTO』になっていたのかも興味深い。

以下蛇足。自分は『鉄腕アトム』にさほど思い入れがない。『PLUTO』でも描かれた「ロボットが心を持つ」という点に関して言えば、自分にとって思い入れの強い作品は石森章太郎(どうしても石ノ森表記に馴染めないのであえて)の『人造人間キカイダー』の方だ。『PLUTO』を読みながら連想したのはゲジヒトやアトムではなくジローの苦悩だった。

人造人間キカイダー 第1巻 (サンデー・コミックス)

人造人間キカイダー 第1巻 (サンデー・コミックス)

  • 作者: 石ノ森 章太郎
  • 出版社/メーカー: 秋田書店
  • 発売日: 1972/12
  • メディア: 単行本
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タグ:漫画 PLUTO

TOBI 『眼鏡なカノジョ』 [漫画]

作者の初単行本、刊行自体はもう一年以上前だった覚えが。

眼鏡なカノジョ (Flex Comix)

眼鏡なカノジョ (Flex Comix)

  • 作者: TOBI
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2008/03/12
  • メディア: コミック

ヒロインの異なる全八篇からなるオムニバス短編集で、タイトルどおりキーワード(というかアイテム)は眼鏡。どれをとっても甘ずっぺえなという内容になってる。ちなみに自分が好きなエピソードは第8話「曇ぬくもり」、次点が第6話「透き通る心」か。巻末のあとがきによると執筆に当たっての課題(の一つ)に「眼鏡のネガティブなイメージをなくす」というのがあったそうだ。ここでいうネガティブなイメージとは眼鏡は不便だよではなく、眼鏡かけてるとせっかくの美人(or 可愛い)が台無しだよといった評価の方を指すんだろう。

大昔の少女漫画じゃあるまいし、と思わんでもないがそういう発言をする輩は実際にいたりするから困る。CMのキャッチコピーじゃないが視力が低い者にとって眼鏡は顔の一部なんで外すわけにいかんのだよ、そもそもが。外した方が可愛いと思うよ、などとぬかしやがる野郎は駄目です。また伊達眼鏡でメガネっ娘を名乗られるのも少々抵抗があったりする。視力が低い人間にとって裸眼でOKな人がどんなに羨ましいか分かってんのかと。そんなわけで収録作品の中では第1話や第4話に登場する男の子はすこぶる心象が悪い。あえて言うなら「屋上へ行こうぜ・・・久しぶりに・・・キレちまったよ」と。

ま、それは冗談としても、実際のところ眼鏡は不便なのだよな。夏は汗でずり落ちる、冬は外から屋内に入りゃ曇る、雨が降ると水滴が付いて見づらい、かけたまま寝落ちしたらフレームや鼻あてがぐんにゃり、フルフェイスのヘルメット使用時は手順が増えて面倒(眼鏡外す→メット装着→かけ直す)、サングラスかけられない、海やプールにそのまま潜れない等々、挙げていったらきりが無い。だから体質に合うならコンタクトという選択肢もありなんだけどね(自分は眼鏡至上主義者ではないので)。かけるも自由、かけないも自由と。

残念だったのはこういった眼鏡着用者にとっての日常的な悩みがほとんどストーリーに絡まなかったことだ。皆無ではなく第6話や第8話で活かされてはいるが(だからこの二篇が好きなんだけど)。「眼鏡のネガティブなイメージをなくす」という方針もあって魅力の方を前面に押し出したということだろうし、短編ゆえに織り込むことが難しかったのだろうが、個人的には少々残念だった。まあそれを差し引いてもなかなか良質なラブコメでした。

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林家志弦『はやて×ブレード』第10巻 [漫画]

待望の新刊、今回の表紙は玲×紗枝ペアだ。ウルトラジャンプ公式サイト内の特集ページでは各巻の試し読みもできる(「単行本情報」の項目をクリックすると別ウィンドウが表示されるのでそこから)。最近では当たり前なのかもしれないがありがたいことだ。

はやて×ブレード 10 (ヤングジャンプコミックス)

はやて×ブレード 10 (ヤングジャンプコミックス)

  • 作者: 林家 志弦
  • 出版社/メーカー: 集英社
  • 発売日: 2009/06/19
  • メディア: コミック

前巻から続いていたはやて×綾那ペアと炎雪×氷室ペアとの戦いに決着が付いた。シリアスな展開だったのでどうなることかと思ったら、いやあ、まさか合体技が出てくるとは。真・大人間斬りて。ほんとに嬉しくなるほどバカだ。

ウルトラジャンプに移籍する以前からバトル漫画としての出来は良かったが、10巻に収録されたエピソードはさらに拍車がかかった印象だ。女性作家の中でもアクション描写がとても上手だと思う。たいしたもんだ。本格的にナギが登場するようになったが今のところ彼女の印象は良くない。といってもこの漫画には根っからの悪人やら性根が曲がった奴は登場しないから何も心配は無いけどね。綾那とはやてには完全にフラグが立った。今後が楽しみなことで。個人的には生徒会長にもっと活躍してほしいところ。最近あまり出番が多くないから。卒業イベントでもあまり表立った活躍は無いのかな。

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小林まこと『青春少年マガジン1978~1983』 [漫画]

週刊少年マガジン創刊50周年の企画作品とのこと。久しぶりに小林まことの漫画を新作で読んだ気がする。自分は『1・2の三四郎』と『柔道部物語』が好きなせいもあって、格闘漫画の人という印象が強い。

青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス)

青春少年マガジン1978~1983 (KCデラックス)

  • 作者: 小林 まこと
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/12/17
  • メディア: コミック

月並みな感想だが漫画家って過酷な商売だなーと。週刊連載は特に。まして複数の連載をかけもちするなんて並大抵のことじゃない。そんな世界で生き残り現役でいる人間の若かりし頃を描いた自伝だ。多くの漫画家や編集者なども実名で登場している。

この漫画が描かれるにあたって省略されたり付け足されたり、改変された要素もおそらくあるだろうと思う。別にそれはかまわない。あくまで「自伝」なんだから。たくさんの新人漫画家がデビューし、中には鳴かず飛ばずで消えていった人たちもいる。この漫画の中で描かれたように志半ばで倒れた人だっているわけだし。さまざまな出来事とそれに伴う多くの感情。喜びだったり悲しみだったり。たとえノスタルジーに陥ろうともそれらを美しい思い出として語る資格を持つのは第一線に留まり続けた、勝ち残った者だけだ。その意味で小林まことは間違いなく勝者なんだな。

この漫画から透けて見えるのは「思い出」にすらならなかった多くの漫画家たちの物語でもある。

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おがきちか『エビアンワンダー』 [漫画]

この作者の本は初めて。ジャンル的にはファンタジーだ。

姉・フレデリカ。悪魔と契約し、悪人の魂を狩り、それを地獄に供給する。彼女は銀符。
弟・ハウリィ。フレデリカの願いで悪魔によって命を与えられ、銀符に仕え守る。彼は従符。
世界は彼らに何を与えてくれるのか――。

掲載誌の廃刊に伴って打ち切りとなり、その2年後に移籍先でタイトルに『REACT』が付いた続編が再開、完結という経緯があるそうだ。今回購入したのは移籍後に出た新装版の方だが内容に変更はないと思う。正・続編(便宜上こう書く)とも各2巻づつ、通しても4巻で完結しているので読みやすかった。間に2年のブランクがあるものの、知らずに読めば全く違和感なく繋がっている。

エビアンワンダー 1 (1) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダー 1 (1) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

  • 作者: おがき ちか
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2005/11/25
  • メディア: コミック
エビアンワンダーREACT 1 (1) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

エビアンワンダーREACT 1 (1) (IDコミックス ZERO-SUMコミックス)

  • 作者: おがき ちか
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2004/12/25
  • メディア: コミック

絵柄は女性作家の描くファンタジー作品に多いタイプ、というのが第一印象(自分の持つイメージは偏っているけど)。人によっては癖のある絵柄と感じるかもしれないが、鋭さと軟らかさを併せ持っていて魅力的だと思う。特に女性の身体の線が上手い...と思ったら、以前は別名義で男性向け作品(はっきり言えばエロ漫画)を描いていたそうだ。なるほど納得。女性(の身体)を魅力的に描けることを要求されるジャンルだものな。そんな絵の魅力と相まってヒロインであるフレデリカが凄くいい。「この世に贖える罪などない」と言い切る彼女は悪人にとっては正に地獄よりの使者だが、自らもまた赦されざる者であると覚悟している。そんな彼女を突き動かすものは純粋で強い怒りだ。そしてその怒りが悪を狩る力となる。こんな格好いいヒロインは久しぶりだった。

この作品では神と悪魔、罪と罰、裁きと赦し、といった要素が扱われている。これらを扱うのはかなり難しいはずで、慎重さと同時に一定の距離を保ち続けることが重要になると思う。作者自身もあとがきで「俗っぽく乾いたお話」を描こうとしながら「宗教がからむとちょっとしっとりしてしまったかな」と述懐している。こう書くと敬遠されてしまいそうだがご心配なく、特定の思想・信条等に偏っているなんてことは全くない。むしろ普遍的な題材としてしっかり消化されているし、2年もの中断があったとは信じられないほど一貫している。結末の見事さも含めてこの作者はかなり上手いです。拾い物でした、おすすめ。

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『PLUTO』第7巻と『鋼の錬金術師』第22巻 [漫画]

どちらもクライマックスに向け盛り上がってきた。

『PLUTO』第7巻

PLUTO 7 (ビッグコミックス)

PLUTO 7 (ビッグコミックス)

  • 作者: 浦沢 直樹
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/02/27
  • メディア: コミック

ゲジヒトに次いでエプシロンも破壊され、入れ替わるように目覚めるアトム。天馬博士がアトムに注入した偏った感情はおそらくゲジヒトのメモリーをベースにしている。ではアトムを目覚めさせたのはゲジヒトの憎悪か。それともエプシロンが最期に発した悲しみか。あるいは違う感情だろうか。「地球が壊れる」という言葉の意味するものは何だろう。いやー、引っ張るねえ。巻末の予告によれば最終巻は6月発売予定だそうだ。もちろん雑誌に最終話が掲載されるのが先だけど。

完結した時点で多くの人が『PLUTO』評を書くんだと思う。作者の浦沢直樹と同年代である「アトムの子供」たち、自分のようなアトムよりも『ブラック・ジャック』に思い入れが強い世代、そして手塚治虫がこの世を去ってから生まれた世代。それぞれがこの作品をどう受け止めたのか。それを読むのも楽しみだ。

『鋼の錬金術師』第22巻

鋼の錬金術師 22 (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師 22 (ガンガンコミックス)

  • 作者: 荒川 弘
  • 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
  • 発売日: 2009/04/11
  • メディア: コミック

コミックス派の自分は連載がどう進展しているか分からないが、いやあ、すごい盛り上がりだ。主要なキャストが勢揃いで、またそれぞれにドラマが用意されていて魅せる。そんな中、若干エドの影が薄い(アルが頑張っているだけに)。もちろん主人公はエドとアルの二人だからかまわないんだけど。でもな、やはり幕引きはエドにやって欲しい気がする。自分はエド派なので。

何だか原作がここまで盛り上がってると放送が始まったアニメ版がどうでもよくなってしまうな。アニメ見てる時間があったら原作読んでしまう(今回もまた1巻から読み返してしまったし)。まあアニメはアニメで楽しめばいいんだけど。

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林家志弦『ストロベリーシェイクSweet』第2巻 [漫画]

ひゃっほい! 出たよ待ったよ第2巻、というわけで早速ゲット。

ストロベリーシェイクSWEET 2 (2)

ストロベリーシェイクSWEET 2 (2)

  • 作者: 林家 志弦
  • 出版社/メーカー: 一迅社
  • 発売日: 2009/01/17
  • メディア: コミック

と、喜んだのもつかの間、これで完結だったとは。帯に大団円と書いてあったことに帰ってきてから気が付いた。そうだよなあ、手に取った時に「今回はやけに分厚いなあ」と嫌な予感はしたんだ。もうちょっと読んでいたかった気もするが、あとがきには「また何かの折に...」とも書かれていたので気長に待つもよし、新しい作品に期待するもよし。加筆&書き下ろしもあって内容的には大満足、1巻から通して3回くらい読み返してしまった。

この作者の漫画でまともに読んだのは『ストロベリーシェイクSweet』と『はやて×ブレード』、あとは『ULTRA SWORD』くらいか。そんな俄かファンと言われても仕方がない自分だが、何だろうな、読むと元気になるんだ。王道でベタなギャグパートに大笑いするのもそうなんだが、基本の百合パートがとてもまっすぐだからかな(『ULTRA SWORD』はちょっと違うか)。「好き」という気持ちをど直球で表現するし、自分の片思いじゃないのかと逡巡することはあっても、相手を好きだという気持ち自体には何一つ迷いもてらいもない。ましてや相手が同性であることへの背徳感とか微塵もないんだ。汗とか涙とかよだれとか鼻血とか(しかし汁関係を出しすぎだよな)、なんかもう色々なものが「好き」と一緒に溢れ出してるのがね、読んでいて好ましい。

しばらくは『はやて×ブレード』一本に絞るのかな。単発の読み切りや、もしかすると新連載とかあったりするんだろうか。

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