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広江礼威『ブラック・ラグーン』第9巻 [漫画]

長かった「ロベルタ復讐篇」もやっと終わった。

ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)

ブラック・ラグーン 9 (サンデーGXコミックス)

  • 作者: 広江 礼威
  • 出版社/メーカー: 小学館
  • 発売日: 2009/10/19
  • メディア: コミック

単独のエピソードとしてはシリーズ最長、コミックスで3冊と半分を費やす大長編になった。だが、さすがに長すぎたな、という印象は拭えない。シリーズ自体も佳境に差し掛かったと言うのは分かるが、ここまで引っ張ることもなかったような気もしてしまう。他にはやはりロベルタがなあ、あまりにも人間離れし過ぎて興醒めだった。

この漫画に登場する連中は揃いも揃って凄腕ばかり。彼らの銃は的を決して外さないし、どんな窮地でも必ず脱してしまう。正に『ラスト・アクション・ヒーロー』の「銀幕の向こう側」の世界だ。もちろん活劇なんだから過度にリアルさを求めるつもりはない。しかしそんな世界にあってなお、ロベルタは異常すぎる。シェンフォアの柳葉刀を噛み砕き、ソーヤーのチェーンソーをへし折る、なんてことをやられたらな。とてもじゃないがそれ以降、まったくノレないままだった。

日本篇に続いてロックは自分の流儀や立ち位置を全否定されてしまった。宵闇の中から全てを見届けると誓った彼だが、自分でも気付かぬうちにその先へと足を踏み入れてしまっていたのか。どんな結末が用意されているのか分からんが、ラグーン商会の面々が全員無事ってことはなさそうだな。

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