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最近(借りて)見た映画 [映画感想‐洋画]

久しぶりに更新。ここ最近レンタルで視聴した映画を何本かまとめて。ほとんどが公開当時に見そびれたもの。映画館からすっかり足が遠のいている。良くない傾向だ。

スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

スター・トレック スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: パラマウント ホーム エンタテインメント ジャパン
  • メディア: DVD

一本目は『スター・トレック』(Star Trek)、約2時間(126分)を飽きさせず、熱心なファンとは決して言えない自分ですらニヤリとするシーンも多くてなかなか楽しい。もちろん『宇宙大作戦』からの強い思い入れがある古参ファンから見ればこれでも不満は残るのかもしれないが。古参ファンを満足させつつ新しいファンも獲得する、かなり高いハードルをクリアするわけだから大変だったろう。その意味で頭をよぎったのは現在制作中の実写版『ヤマト』のことだった。新生『スター・トレック』が(完璧ではないにせよ)クリアしたハードルを『ヤマト』はクリアできるだろうか。

さて、この映画ではカーク船長が宇宙艦隊アカデミーへ入隊する顛末が描かれるなど『宇宙大作戦』よりも時系列的には前になる。俗にいうエピソード0的なお話だ。だが「リ・イマジネーション」と銘打たれていたように、オリジナル・クルーを登場させながら全く新しい(外伝でもない)物語として再出発させている。ではどうやってそれを実現させたかと言えば、『スタートレック』シリーズではお馴染みの時間跳躍による改変ネタ、パラレルワールドとしちゃいましょうと。どう見てもパラドックスは解決してないよなーとは思うが、そのおかげで若いスポックと老いたスポック(こちらはレナード・ニモイが演じてる!)の共演が実現したので良しとしよう。他には若いカークがとにかく喧嘩っ早いというか、しょっちゅう殴り合いしてるのがおかしかった。早々と続編制作も決まったようなので新生シリーズを楽しみにしたい。

天使と悪魔 コレクターズ・エディション [DVD]

天使と悪魔 コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

二本目は『天使と悪魔』(Angels & Demons)、原作が出版されたのはこちらが先だが映画内の時系列では続編扱い。ストーリー上の繋がりは無いので気にしなくても大丈夫。前作『ダヴィンチ・コード』よりサスペンス・アクション度が上がった。スピルバーグ監督から「もう少しアクションがあればもっと良かったのにね」と言われちゃったからか? それはさておき、自分にキリスト教(カトリック)やヴァチカンに関する知識が不足してることが悔しくなる映画だ。物語の核ともなるローマ教皇の後継者選挙「コンクラーヴェ」が「根比べ」に変換され、妙な妄想(教皇に求められるのは根性かよ!とか)で集中できなくなるのは日本人としては避けられないのか。真面目な話、コンクラーヴェってラテン語で「鍵のかかった」という意味らしい。教皇決定の場合に白い煙が出るように投票用紙等を燃やすってのは何故か知ってた。『天国と地獄』のワンシーンを連想したり。

新教皇の有力候補である枢機卿4人の誘拐と1時間ごとの殺害予告、さらにはスイスのCERNから盗み出された反物質が市内のどこかに隠され、保管容器がバッテリー切れになればヴァチカン全体が吹き飛んでしまう...という二つのタイムリミットがサスペンスとスピード感に直結していい感じだ。ただし、事件の黒幕は割と早いうちに予想が付く。ぶっちゃけキャスティングを見れば一目瞭然だろと。教皇の秘書長にして空位時の教皇代理という役をユアン・マクレガーが演じてるんだが、どうしてもジェダイマスターに見えて困った。とにかく一番の見どころはヴァチカンとローマ市内の町並みそのものだ。それ自体が巨大な美術館みたいなもので、この映画を観たら絶対に観光へ行きたくなる。いいよなあ、歴史のある街って。

ターミネーター4 コレクターズ・エディション [DVD]

ターミネーター4 コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

三本目は『ターミネーター4 』(Terminator Salvation)を。結局これも公開当時に行きそびれてしまった。ダメだな俺。興行的には失敗に終わったらしい。シリーズでは黒歴史扱いの『ターミネーター3』(以下『T3』)よりも客が入らなかったというんだからビックリだ。かなり話題になったのにね。実はこれって『T3』の正統続編でもあって、「審判の日」が回避されなかった未来が舞台なのだ。スカイネットによる全面核戦争は実行され、残された人類によるレジスタンスが進行中、ジョン・コナー抹殺のため過去のロサンゼルスへT-800が送り込まれる少し前のお話と。それも不評の一因かもなあ。逆に『T3』が割と好きな自分には相性が良かったのか。

映像やアクションは迫力があり、同時にシリーズのファンへもちゃんと目配せをしている。不満といえば主人公であるジョン・コナーが全然目立たない。いや活躍はするんだけど、もう一方の重要なキャラクターに食われてしまっているんだね。主役は完全にそっちだ(そのキャラクターは冒頭から登場するし)。少々ネタバレ気味だが、今回登場する新ターミネーターってのがやたらと高性能なのも気になった。この映画の時点ではT-800がようやく量産化・実戦配備、つまりは最新型なのにそれよりも性能が上ってのはね。用途の異なる特別モデルであることを差し引いても、じゃあそっちを量産すりゃいいじゃんとなるわな。『スター・トレック』に比べ詰めを誤った印象は否めない。ジョン・コナー役のクリスチャン・ベールは三部作として契約してるそうだが、今回の大コケを受けパート5はまた一から仕切りなおす、なーんて話もある。どうなることやら。

バビロンA.D. (特別編)  [DVD]

バビロンA.D. (特別編) [DVD]

  • 出版社/メーカー: 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
  • メディア: DVD

四本目は『バビロンA.D.』(Babylon A.D.)、ヴィン・ディーゼル主演の近未来SF。ストーリーとしては物語の鍵を握る少女の移送(と護衛)を依頼された主人公が、襲撃を退けつつ新セルビアから一路アメリカを目指す。背後に見え隠れする謎の宗教団体とは何者なのか。そして少女の秘密とは一体...という感じなんだけど、正直とても微妙。映像とかそんなに悪くないのに、どうしてこんなにしっちゃかめっちゃかな出来になったんだ。Wikipediaによれば監督自身が「1シーンとて脚本通りに撮れなかった」と恨み言を公言しているらしいので、なにやら横槍が入ってもめた結果なのかも。ちょっと前なら「アラン・スミシー名義」になってたのかね。

前半の雰囲気とか決して悪くないんだ。まあこれは自分の好きな『トゥモロー・ワールド』(Children of Men)を彷彿とさせるから、というのもある。ところが中盤を過ぎ、いよいよクライマックスに差し掛かる辺りから迷走し始め、ラストにいたっては「え、これで終わり? 話が繋がってねーじゃん」となってしまう。映像とかアクションとか見せ場はそれなりにあるだけに勿体ないなーと。少女の付き添い役であるシスターを演じたミシェル・ヨーはいい味出してたと思う。他にはラスボス的存在にシャーロット・ランプリング、いやあ年取ったなあ。どうも『未来世紀ブラジル』の主人公の母ちゃんに被って見えて、いつ顔のたるみをびろーんと伸ばすシーンが来るんだと期待してしまったのはご愛嬌。ちなみに吹き替え版ではヴィン・ディーゼルを大塚明夫が担当してる。ちょっと意外な感じ。自分も後から気付いて失敗したなと思った。特にこだわりが無ければ吹き替えで見るのもいいかもしれない。微妙なことには変わりないと思うけど(台無し)。

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コメント 3

arkstar

T1をVHSで、T2をLDで、T3を劇場で観ました。
T3最後が、は?って感じでしたが、まぁまぁ楽しめた私は、
T4のBDを買おうかなぁって思ってます。
ジョンがダメダメなのはT3も同じなので、
結構気に入るかも?(^_^;)

>ジョン・コナー抹殺のため過去のロサンゼルスへT-800が送り込まれる
これって、サラ・コナーじゃないですかね?
抹殺命令で過去に行くのは、サラの時だけだと思いますが。
T2、T3共に「ジョンを守れ」の任務でしたから。
あ、T3は後で殺すから、今は守れですね(^_^;)
by arkstar (2010-05-13 20:36) 

chokusin

>arkstarさん
T4、出来は決して悪くないんですよ。お金かかってるなーと分かりますし。BDなら映像と音響をより楽しめると思います。

>抹殺命令で過去に行くのは、サラの時だけだと思いますが。
確かに、正確にはそうです。未来においてレジスタンス・リーダーであるジョンを亡き者とするため、彼の誕生前に母親となる(予定の)サラ抹殺の命を受けT-800が過去へ、ですね。
by chokusin (2010-05-13 21:35) 

chokusin

xml_xslさん、DEBDYLANさん、アロンダイトさん、まるまるさん、ブラザーボブかきもとさん、
「直chan」さん、cheeさん、Travelerさん、dorobouhigeさん、takemoviesさん、
kakasisannpoさん、kotobukimaruさん、ぶさいくたろうさん、arkstarさん、おどんとグリフスさん、
nice!をありがとうございます。まとめてのお礼ですみません。
by chokusin (2010-05-13 21:40) 

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