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映画『サマーウォーズ』 [アニメ感想‐映画]

観てきました。大変面白かった。約二時間、最後までダレずに楽しめる映画です。下に貼った画像は劇場で購入したパンフレットですが、少々ネタバレかなーという気はしますが(裏表紙が特に)、公開から一週間以上経ったのでご容赦を。公式サイト⇒【映画「サマーウォーズ」公式サイト

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劇場用予告を見た際に抱いた「これは『ぼくらのウォーゲーム』のセルフリメイク(というかリビルド)ではないか」という感触は、半分当たりで半分はずれみたいな感じだった。無理に比較せず全く別物として観ればいいだけなんだが、『ぼくらのウォーゲーム』にあったスケールの対比による面白さがあまり感じられなかったのは残念だったかなーと思わんでもない。同じ構図なのに明らかに感触が違うんだよな。

先に公開された『ヱヴァ:破』よりも一般受けする、つまり非オタクな人たちにこそ好意的な受け止められ方をするんじゃないかなと。その意味じゃ『時をかける少女』路線の発展形か。笑わせてハラハラドキドキさせてうるっともさせる。さらにはアクションシーンもふんだんにある。詰め込みすぎじゃないのと思うくらいだ。主要キャラクターだけでも相当な人数だけど、それぞれの個性を出しつつ上手くまとめていたと思う。その分、主人公とヒロインが目立たないんだけど。特にヒロインの夏希先輩がなあ、真琴に比べるとヒロインとしてはちょっと弱い。あ、共通点はあるな。ぼろぼろ涙をこぼしながらおいおいと身も蓋もない大泣きっぷりを見せてくれます。細田監督はヒロインの泣かせ方が容赦ないです。

細田監督によれば今回は「家族」がテーマなんだそうだ。でもこの映画を観る大半の人にとって、映画で描かれた陣内家という大家族は今やそれ自体がファンタジーや仮想世界じゃないか。いや、大所帯の旧家ってのもきっとどこかにはあるんだろうが。都会住まいではない自分にとっても、それこそ映画の中で描かれる架空の世界でしかない。あくまで「家族」として見た場合は、ということなので「世間」として捉えれば問題ないのか。それは仮想世界OZ(オズ)とも対称され相似形を成す。

うーん、見落としてる部分が多い気もする。これもあと数回は見直さないと駄目だな。変な感想になってしまった。細かい部分の突っ込みは各自いろいろあるでしょうが、上映時間いっぱい楽しめる作品なのは間違いありません。夏の映画なのでぜひ夏の間に映画館へGOしてください。おすすめです。

以下蛇足みたいなもの。
この先には『サマーウォーズ』冒頭5分間の動画が貼ってあります。YouTube内の「角川アニメチャンネル」で公式に配信されてますし、本編のネタばらしというほどじゃありませんが、これから観に行く予定で一切の事前情報を知りたくない人はご注意ください。まあ最初にパンフレットの画像を貼っておいていまさらですが一応畳んでおきます、念のため


この動画では仮想世界OZ(オズ)がどのように描写されているかよく分かる。実際、観客への説明パートでもあるし。どこかで(先に公開されていた特報や劇場用予告以外で)見た気がするな、と思った方はかなりの細田監督ファンだと思う。

YouTube - 「サマーウォーズ」 本編オープニング(5分バージョン)

下に貼った動画は2003年にルイ・ヴィトンが店頭プロモーション用に公開した『Superflat Monogram』という短編アニメーション。村上隆の名前が前面に出てはいるけど、紛れもなく「細田守監督作品」だ。少女が妙ちきりんな生物によって不思議な空間に迷い込むという内容だが、その空間の描写が『サマーウォーズ』におけるネット上の仮想世界OZ(オズ)とそっくり。

YouTube - Louis Vuitton 『SUPERFLAT MONOGRAM』

他にも『ぼくらのウォーゲーム』におけるネット空間の描写(さすがにグレーというか黒なので直接は貼りませんが動画がアップされてます。01:55秒あたりからの描写が特徴的)や、『時をかける少女』のタイムリープ中の描写にも共通点が見られ、細田監督にとって好きなビジュアルなんだろうな。これからも手がける作品には何らかの形で同様なビジュアルが登場するんでしょう、監督自身がこれに代わる新しい画を獲得するか飽きてしまわない限り。

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takao

見た方の感想を拝見する限り、好意的な感想が多そうですね。私も、明日は午後からお休みなので、見に行こうか、と思ったのですが、時間が合わないですね。これは、Blu-Rayが出るまで我慢コースみたいです。
by takao (2009-08-11 00:53) 

chokusin

takaoさん、nice!とコメントをありがとうございます。

自分が観に行った時はなかなかの入り具合でした。反応も良かったですし。そういえば場内の照明が点くまで席を立つ人がいませんでしたね。山下達郎の担当した主題歌(これがまたいい曲なんですよ)がエンドクレジットに流れたことも手伝ったのでしょうが、久しぶりの経験でした。

アロンダイトさん、nice!をありがとうございます。
父ちゃんさん、nice!をありがとうございます。
by chokusin (2009-08-11 20:06) 

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