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TVアニメ感想(『鋼殻のレギオス』第9話) [アニメ感想‐TV]

録画分の消化。どうも気分が乗らず見るのに時間がかかってしまった。

鋼殻のレギオス [公式サイト]

第9話を視聴、『天剣授受者の資格』というサブタイトルから前回で抱いた疑問や違和感が解消されるかな、と期待したんだが残念ながらそうはならなかった。「グレンダンと天剣授受者の権威」がまったく分からんし、そもそもグレンダンと他の都市との力関係すら見えてこないからなあ。基本的な情報が全然足りていない気がする。自分は原作はもちろん作品解説なども全く読んでいないので、おそらくそれが原因かなとは思うが。今さら原作を全巻揃える気にならないのでオリジナルアニメという認識で視聴しているけどさっぱりだ。原作ファン(ファンとは言えないまでも読者)であれば疑問も不満も抱かずに全てのパーツがしっくり収まるのかね。

今回リーリン絡みのシーンで父親(実父ではなさそうだが)が師範として多くの子供たちを指導している場面があった。そしてリーリンパパは天剣授受者ほどではないにしろ、十分達人レベルといえる実力のようだった。少なくとも部活動レベルでしかないツェルニの学生たちよりも上だろう。じゃあさ、みんなグレンダンで武芸を学べばよくね? ニーナたちもだがグレンダン出身のゴルネオやシャンテは特にそうだ。わざわざツェルニまで来て旗取りゲームなんかやってんじゃねーよと。天剣授受者が武芸者にとっての頂点であり畏敬の念すら抱かれる存在だとするなら、彼らを擁するグレンダンはいわば武芸の総本山だ。武芸を学ぶ環境や指導者が存在しないならともかく、そこで学んだ方が実りは大きいだろうし鍛錬次第では天剣を与えられる可能性だって皆無じゃないだろう。張り合いだって出るってもんだ。

妙な喩えだが、グレンダンは甲子園の常連校、天剣授受者は超高校級のレギュラーメンバーみたいなもんだろ。その常連校が地元にあって入試にしろ推薦にしろ進学が可能な場合、甲子園どころか地方大会すら満足に勝ち上がれない弱小校にわざわざ越境してまで進学するバカはいないだろ。レイフォンのように特別な事情がないかぎりは。レイフォンの過去にしたって練習サボって草野球の助っ人に参加し、一打席いくら、ヒットや得点でさらにボーナス、という副業してました、理由は家計の足しにするためです...ってところだわな。高校球児としちゃあ良くないかもしれんが、人格否定されるほど酷いことかそれ。ゴルネオの兄貴絡みの話にしたって下級生にレギュラーポジション奪われた腹いせのトラブルっぽいんだよなーどうも。要は逆恨みでしょ。

上の喩えは悪乗りが過ぎたが、物語世界での武芸や天剣への認識や価値、そしてグレンダン王国の権威といったものが明確にならない以上、そこから逸脱した(とされる)レイフォンへの非難が的外れなものにしか見えない。さらに言えばツェルニもグレンダンも都市の内部はとても安全で、そこに暮らす住民たちもとても幸せそうだ。不安を抱くでも生活に困窮するでもない。少なくともそんな様子は描かれたことはない。一歩外へ出たら荒廃した大地が広がり汚染獣が跋扈し明日をも知れぬ状況のはずなのに。やたら余裕あるなーとしか見えんのだ。ドーム上の移動都市で生活するようになってどれくらいの時間が経過したんだ。レイフォンやニーナたちは何世代目なのか。若い世代は外の荒廃した世界を忘れ平和ボケするほど時間が経っているのか。それすら明らかじゃないしなあ。

生き延びるためなら何をしても良いのか、とニーナはレイフォンに詰め寄るが、そりゃああんな荒廃した世界じゃ当然だろうよ。少なくともレイフォンは自分の力を有効に使った。生き延びるために。敗北が死と直結した汚染獣との実戦も経験している。スポーツ感覚の旗取りゲームに一喜一憂している程度の甘ちゃんが、地獄のような修羅場をかいくぐってきた者に対して嫌味な軽口をたたいたり武芸者としての心構えを説いたり、お前は間違っていると批判する。レイフォンは武芸者としての誇りも人としての矜持もない最低な人間だとするならニーナ、お前はどうだ。自分の小隊を強くするためにレイフォンを引き入れたのは打算からだ。勝手な理想や期待を押し付けた挙句、こんな奴とは思わなかったと否定に走る。ちゃんちゃら可笑しい。だからニーナやシャーニッドがとんでもない底なしのバカに見えてしまう。こんな見せ方で本当にいいの? 大丈夫なのかな。

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