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映画『バンテージ・ポイント』 [映画感想‐洋画]

レンタルでの視聴、上映時間の短さに驚かされるが、その分コンパクトにまとまっている映画。監督はこれが劇場映画デビュー作のようだが複雑な構成を手堅くまとめている。楽しめました。

バンテージ・ポイント コレクターズ・エディション [DVD]

バンテージ・ポイント コレクターズ・エディション [DVD]

  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
  • メディア: DVD

2008年制作・公開(米映画・90分)、監督:ピート・トラヴィス、脚本:バリー・L・レヴィ、撮影:アミール・モクリ、編集:スチュアート・ベアード、出演:デニス・クエイド、マシュー・フォックス、フォレスト・ウィッテカー、サイード・タグマウイ、エドゥアルド・ノリエガ、エドガー・ラミレス、アイェレット・ゾラー、シガーニー・ウィーヴァー、ウィリアム・ハートほか。

スペインでテロ撲滅を目的としたサミットが開催、式典会場の広場には観衆、マスコミ、抗議デモ等がひしめき合う。そこへアメリカ大統領が到着、演説のために登壇したその瞬間、大統領を凶弾が貫く。パニックとなる会場、追い討ちを掛けるように演壇から爆発が起こり...。式典開始の正午を基点として事件発生前後の経緯を異なる視点から映し出すという面白い構成になっている。ミステリなどのクライマックスで探偵役が事件の真相を告げる解決パートをまるまる一本の映画にした感じかな。

視点が変わることで新たに見えてくる要素が最終的に一つに繋がる、という狙いは分かる。しかしミステリの場合は最初に手がかりを全て観客に提示しておくというのがフェアなやり方とされていて、その意味では若干だが後出しじゃんけん的な部分はあった。残念なのは犯行に至った犯人側の背景や因縁、つまり動機に相当する部分が省略されステロタイプなテロリスト像になっていることか。あとは別の視点へと切り替わる際にビデオを巻き戻すような効果を常に挿入するんだが、途中から緊張感や観客の集中力を削ぐという逆効果になってしまった。少々仕掛けにこだわり過ぎたのじゃないか。

この映画も撮影に際しての段取りはさぞ大変だったろうと思う。編集で繋いだ部分も多いだろうけど一発撮りでなければ出来ないシーンは一体何台のカメラを同時にまわしたのか。アクションシーンもキレがあって良かった。特に後半のカーチェイスは迫力だ。脇に逃げ惑う人たちが溢れる狭い道路を猛スピードで駆け抜けるシーンは、分かっていてもハラハラする。ただ最近のトレンドというか流行りのスタイルを踏襲していて目新しさは無いかもしれない。やはりジェイソン・ボーンシリーズ、特にポール・グリーングラス監督が手がけた二作の影響は大きいんだろう。短めな時間も手伝って最後まで退屈せず見られる作品でした。

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