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映画『ブラックサイト』 [映画感想‐洋画]

レンタルでの視聴、最後まで緊張感が持続する面白い映画だった。この映画で描かれた内容にショックを受けて主演のダイアン・レインはネット恐怖症になったと伝えられたが本当かな。日本公開時はR-15指定となっていたようだがさもありなん、結構ショッキングなシーンもある。

ブラックサイト [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

2008年制作・公開(原題:UNTRACEABLE、米映画・100分)、監督:グレゴリー・ホブリット、脚本:ロバート・フィヴォレント、マーク・R・ブリンカー(両名は原案も)、アリソン・バーネット、出演:ダイアン・レイン、ビリー・バーク、コリン・ハンクス、ジョセフ・クロスほか。

ダイアン・レイン演じるFBI捜査官はいわゆるサイバー犯罪担当、日々違法なフィッシングや出会い系サイトなどを取り締まっている。ある日警察からの依頼で一つのサイトを調査することに。「kill with me?」と題されたそのサイトは子猫を虐待する様をストリーミング中継しており、捜査機関の管轄外となる国外のサーバを利用、次々とミラーサイトを作成するなど周到だった。やがてサイト上に拘束された人間の映像がアップされる。アクセス数増加に応じて絶命に至る仕掛けが施されたその映像は犯人の狙いどおりアクセス数を稼ぎ、有効な対策を講じる間もなく被害者は死亡する。FBIと警察が本格的に捜査を開始するが一週間後、サイト上には第二の被害者の映像が...。

姿なき犯人との息詰まる追跡劇...と言いたいところだが、割りと早い内に犯人の姿は明らかになる(もちろん素性や動機は別だが)。犯人のやっていることはスナッフムービーをストリーミング中継するようなものでこれがまたエグいんだ。直接的な描写は上手く回避しているがそれでもキツい。先にも書いたがR-15指定は妥当だと思う。映画の中の出来事、虚構だという免罪符があるから耐えられるが、ではスクリーンの外へ一歩踏み出したらどうか。この映画を見て「あるある。検索すれば結構見つかるよそういう画像とか」と思う人は多いかもしれない。むしろ積極的に検索したり自分のPC内に専用のフォルダまで作って保存している人だっているだろう。

自分はかなり痛がりな方で、偶然写った事故の映像であっても「ちょっと勘弁」と正視できないし、その類のファイルを大量に持っている人の気持ちは分からない。念のため書くが、自分を良識のある人間だと言いたいわけじゃない。怖いもの見たさでアクセスしたことは一度や二度じゃないしね。何というかな、功罪は別としてそれが可能な環境が現実にあるんだもの。この映画で描かれた犯人の手口が技術的に可能かどうか素人の自分には分からないが(映画的な都合のよさは散見されたし)、それを差し引いてもリアルだなと感じる要素は多かった。その意味ではとても現代的な映画だ。

監督のグレゴリー・ホブリット、以前手がけた『真実の行方』や『オーロラの彼方へ』は面白かったし結構手堅い人なのかな。原案と脚本のロバート・フィヴォレントとマーク・R・ブリンカーはこれがメジャーデビューなのか。向こうは層が厚いねやっぱり。ダイアン・レインは年齢を重ねてからの方が魅力的な気がする。気が付けば映画出演のキャリアは約30年、びっくり。最後に気になった点を。一つは決着の付け方。『ディスタービア』を見た際にも感じたが、この手のサスペンス映画の定番とはいえ、このパターン以外のラストはないのかな。複数のエンディングを用意して試写を行い最も反応の良かったバージョンで公開するとは聞くが、観客が望む決着ってこればかりなのか。もう一つは字幕。最後の最後、ラストカットの字幕は付ける部分が違うんじゃないか。あのコメント本文が最大の皮肉であり映画の内容を象徴しているわけだし(あの数字に意味あったっけな)。まあ中学レベルの英語力があれば分かるから字幕は蛇足と判断されたのかも知れないが。それならあのカットは一切の字幕を付けるべきじゃないよなあ。なお公開版やセルDVDで字幕が違うかは未確認。

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