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TVアニメ感想(『屍姫 赫』第10話と『喰霊 -零-』第10話) [アニメ感想‐TV]

どちらの作品も最終回まであと少し。クライマックスに向けてどう展開していくか楽しみのような不安なような。

屍姫 赫 [公式サイト(StarChild)]

作画は持ち直したのか綺麗な方だ...と思ったら微妙なカットも散見される。今ひとつ安定感がないな。七星(しちせい)という屍の集団が登場。マキナが屍姫となった原因なのか。未練、妄執の源にして宿敵と。さらに以前登場した背信僧の赤紗も絡んできて、これで主だった勢力が全て登場したことになるのかな。当初から思わせぶりに差し挟まれる幼い頃のマキナと家族の写真、彼女の隣に写る顔の部分がない(多分)少年。これがオーリなのかなあ、と思ったりしたが、原作の読者ならもう分かってるんだろうか。今後の展開次第、特にマキナと七星の因縁がらみで登場するのかな。

前回エンディングを久々に見て、オーリがいずれ契約僧となることが分かり、ああ、結局彼はそっち側に行くんだなあと。主人公(の一人)として当然の展開かもしれないが、光言宗や屍姫などの「死」に近い側と、級友や福祉施設の子供たちなどの人間、つまり「生」の側との狭間で彼はその全てを見届ける役割なのかと思っていた。彼が僧となり「死」の近くにより踏み込んだ後は、お胸様がその位置にくるのかね。屍そのものという北斗との邂逅はどういった意味を持ってくるのか。しかしつくづく女運が強いねオーリは。光言宗自体も怪しさ大爆発な感じでどうなるのやら。確かにこれでは残り2話で収まる話じゃないわな。第2シーズンも決まったみたいだが、うーん、どうしようかな。

喰霊 -零- [公式サイト]

なるほど、ここで第2話に繋がるのね。黒い黄泉は格好いいな。いいぞもっとやれ、何なら超災対策室の全員を殺っちゃってください、と見てるこっちも黒い感情が全開だ。さすがにそんな展開にはならず、神楽の父ちゃん登場、次回は霊獣合戦なのかね。

黄泉に最後の一歩を踏み込ませるのは神楽なのかと思っていたが、今回を見る限りその役目は紀之が負ったようだった。「迷いはもうない」と言わしめたのは彼のへたれっぷりだったし。結局は男女の愛憎劇になった形だ。しかし本作では黄泉と神楽にドラマの焦点があるはずではなかったのか。うーん。自分は神楽のようなキャラとはとことん相性悪いらしい。黄泉が病室から失踪した直後も、その後プールサイドで友人たちに慰められるシーンもイライラした。アタシのせいなの、アタシが全部悪いのー...って、なんだこの勘違い女は。どす黒い感情しか湧いてこない。自分だけかなあ、他の人は神楽をどう見ているんだろう。これでは二人に訪れた悲劇やその上で避けられぬ対決にも気分の盛り上げようがない。第2話のラストからここまで7話も費やして描いてきた(はずの)二人の幸福だった時間は、そのコントラストのためにあったのじゃないのか。それとも残り2話でさらなる展開があるのかね。

だが自分は時系列の捉え方を根本的に間違えていたらしい。アニメは原作の過去話、いわば長い回想シーンだ。それは第3話から第9話までを指していて、今回繋がった第2話(というか第10話)から最終話まで、ここが原作における「現在」だと思っていた。だが原作の「現在」はアニメの最終話からさらに3年後であると聞いた。ではアニメの売りだった「原作でも描かれていない過去」ってのはどこを指すの? このアニメで描かれる内容は本来原作の中でとっくに描かれてしかるべき回想部分だろう。それをアニメが引き受けましょうということ? 原作の読者はどこまでを踏まえてアニメを見てるんだろう。自分が感想の中で批判的に書いてきたのは単なる的外れだったのか。

回想シーンは通常、過去の経緯説明や現状の対照として用いられる。『喰霊 -零-』でいえば黄泉が敵対者となった経緯や理由、かつて実の姉妹以上に仲の良かった二人が争うことの悲しさを際立たせる「記憶」、それらを視聴者に共有させてこそドラマがより迫真性を持つからだ。しかし、原作を読んでいない自分は、共有すべき「記憶」の一部が欠落した状態でアニメを視聴しているのじゃないか。これじゃあ楽しめないわな。やっぱり原作を読むべきなのかねえ。

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