2010-07-01 Thu 映画『ノウイング』 [映画感想‐洋画]
少し前にレンタルで視聴したが感想を書いてなかった。ニコラス・ケイジ主演のサスペンス。ある意味、トンデモな映画だった(特に終盤が)。
主人公の息子が通う小学校で50年前に埋められたタイムカプセルを取り出す式典が行われる。未来を思い描いた子供らしい絵やメッセージの中で、主人公の息子が受け取ったのは画用紙の両面にびっしりと数字が書き込まれた異様なものだった。主人公はその数字がこの50年間に世界中で発生した大規模災害の正確な日付と犠牲者数を表していること、そして未来を示す数字が複数残されていることに気付く。半信半疑の主人公を嘲笑うように彼の眼前で大惨事が・・・。まあ、こんな感じのあらすじです。
この後、新たな惨事を防ごうと奔走する主人公の前に怪しげな人物が現れたりと序盤から中盤にかけてはサスペンスフルに展開していく。予告編でも見られた映像的な見せ場もなかなかだった(逆に言えばやたらとインパクトの強い映像を先に予告編で見せてしまったのは失敗だったとも思うが)。オカルト風味なのかと思いきや、後半に向かってSF風な展開になっていくんですよこれが。アレックス・プロヤス監督がかつて自ら脚本も手がけた『ダークシティ』をどことなく髣髴とさせる。
※ここからネタバレを含みます、念のため。
人類よりも高次な存在からの警告(と救済)というのはSF的なお話にはよくあるんだが、さすがに手垢のついた題材だなーという印象だ。だがそれよりも気になったのはクライマックスからエンディングにかけてのビジュアル・イメージだった。これはねえ、やけに宗教的なものを感じさせて少々げんなりする。あれではどうしたって選ばれた民が救済され天国に・・・だものな。まあ素直に新天地で人類は新たな歩みを・・・と受け止めればいいんだけどね。もう一つ気になったのは一緒に連れて行ったウサギだ。ラストシーンに出てこなかったような。折角ならちゃんと見せて欲しかった。細かい部分ですが。
同時期に公開された『2012』と同じ系列の作品と言えるか。こういうネタも織り込んでいたので。だが自分はやはり、先にも書いたように宗教的な臭いを感じ取ってしまって後味は決して良くなかった。ちょっと残念。
コメント 0