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映画『言えない秘密』 [映画感想‐洋画]

【2011/06/08 追記】やっと日本版DVDが発売されました。日本公開から3年越しだ、めでたい。

言えない秘密 [DVD]

言えない秘密 [DVD]

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD

この映画を観たのは一年ほど前(正確には2008年10月)だった。まったくのノーチェックだったが、とあるブログのレビューを読んで俄然興味がわき、上映館を探して観に行った。結果は大満足、某SNSに「観ておいて良かった」と感想も書き、いずれDVDが発売されたら絶対買おうと思ったほどだ。ところがその後さっぱり発売された様子がない。聞くところによれば配給のavex entertainmentには日本語版DVDの発売予定が一切無いのだという。なんてこった。面白い映画なのに。

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7月17日の18時からWOWOWで放送されるらしい。残念ながら自分はサービスに加入していないから観ることができないが加入している方はぜひ。参考にもならないと思うが当時書いた感想を転載しておく。


まったくのノーチェックだったがとても面白い映画だった。観といて良かったなあ、おすすめ。

原題:不能説的・祕密(2007年制作・台湾、102分)
監督・原案・脚本・音楽・主演:ジェイ・チョウ
脚本(共同):トー・チーロン
出演:グイ・ルンメイ、アリス・ツォン、アンソニー・ウォン ほか
公式サイト(日本版):http://ienai-himitsu.com/index.html

ノーチェックだったのはどうせお涙頂戴の悲恋ものなんだろ、程度の認識だったから。それを観に行こうと思ったきっかけは、とある映画評のブログだった。ネタバレしないように配慮されつつも、ブログ主さんが書いたキーワードに「文化女中器」と「ペトロニウス」があったのだ。え、それってあの有名な「あれ」だよね、そういう話なのこれ・・・と途端に気になりだして、じゃあ観たほうが早いと思い立った次第。結果としては大正解でした。

監督・脚本・音楽・主演の四役を見事にこなしたジェイ・チョウについては全然注目していなかった。もともとはミュージシャンとして脚光を浴びた後、俳優業にも進出した人らしい。というか中華圏じゃスーパースターなんだな。才能のある人って何やってもすごいのね。何なのこの完璧超人は。初監督として選ぶにはこの題材って結構リスキーな気もするが、それをここまでまとめあげたら文句のつけようが無いわ。野郎をこれ以上褒めても虚しいので女優さんについて書く。 この映画、端役に至るまでみんな綺麗で可愛い。レベル高けえなー台湾映画界は。そんな中でもヒロイン役のグイ・ルンメイがまあとにかく可愛いこと。完璧にやられました。見逃していた自分の不明を恥じるばかり。台湾では彼女にしたい女優の人気投票で一位だそうだ。うむ、これっぽっちの異論もなし。この映画を観たらファンになる人は多いと思う。いや俺なんだけど。もう一人、準ヒロイン役のアリス・ツォンという女優さんもタイプは違うが大変可愛い。彼女なんか映画初出演だそうだ。もちろん彼女たち自身の魅力は当然として、初監督作でここまで女優を魅力的に撮れるってすげーなジェイ・チョウ。ちっ、まったくこれだから完璧超人は(以下略)。

女優さんたちの魅力も手伝って、序盤から中盤にかけてはまるで出来のいい(それも少々クラシカルな)少女マンガを読んでるようで、身悶えしつつニヤニヤが押さえきれなかった。我ながらキモい。その後クライマックスにかけて意外な展開を迎えるが、ここから書くのが難しい。ネタバレになりかねないので。そしてこの映画の評価がもしも分かれるとしたらこの終盤の展開ゆえだろう。自分も当初抱いていたありきたりな悲恋ものという先入観、逆にそんな悲恋ものを期待していた観客は何だそりゃと思うかも。漫画やアニメ等に普段からよく接している層の方がこの映画を受け入れやすいかも知れない。もちろん自分は大好物だが。ちりばめた伏線を丁寧に回収しつつ、ちゃんと余韻の残るラストへ持っていく。たいしたもんだ。
ネタバレぎりぎりとは思うが、自分が引っかかったキーワード「文化女中器」と「ペトロニウス」が登場する作品よりも、むしろジャック・フィニイの短編を思い出していた。他にも小説に限らず思い浮かぶ作品は多いが、具体的な作品名を挙げると即ネタバレに繋がるから書けない。そのことがこの映画の価値を下げるわけでは決してない、念のため。

残念だったのは自分が観た映画館の音響設備が少々悪かったことだ。音割れするんだもんな。主人公が音楽を専攻する学生で、演じるジェイ・チョウ自身、ピアノを学んでいたそうで見事な演奏を披露してくれるし、あるピアノ曲が物語の重要な鍵になっていたりと音楽のウエイトが大きいのだ。可能な限り音響設備の良い映画館での鑑賞をお勧めする。
もう一つ、これは自分自身の無知が悪いんだが、上に書いたピアノ曲とは別に主人公とヒロインにとって重要な歌がある。でもそれがなんて曲名か分からないんだ。二人がどんな想いでその歌を聞いていたのか。仮にその歌が映画のためのオリジナルではなく、台湾をはじめとする中華圏において非常にポピュラーな歌だとしたら、それが分からないのはとても大切なことを見落としているってことだ。うわー、すごい悔しいぞこれ。
(※この曲に関しては当時コメントで「情人的眼泪(恋人の涙)」という曲だと教えてくださった方がいた。ありがとうございました。)


何しろDVDなどソフト化の予定が無いんじゃもう一度観たくてもどうしようもない。台湾版を輸入するという手もあるが字幕無しじゃなあ。おすすめだからDVD買ってでもぜひ見てね、と言える日は来るんだろうか。どこか権利を買い取って発売してくれないかなーほんと。YouTubeに日本版予告があったので張っておこう。

YouTube - Jay Chou Secret Japanese Trailer

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