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TVアニメ感想(『蟲師』第5話と『かんなぎ』第11話) [アニメ感想‐TV]

いつものように録画分の消化、考えたらどちらもとっくに終了している作品なんだよな。

蟲師 [公式サイト]

第5話「旅をする沼」を視聴、これで原作の単行本第1巻に収録されたエピソードを全て消化したことになる。古い水脈の水に好んで棲むという液状の蟲「水蠱(すいこ)」が登場した。エピソードタイトルでもある沼とはギンコ曰く「水蠱の成れの果て」だという。そしてまるで沼の精のような少女いお。彼女の髪は「沼の水で芯まで染めたような」色と表現されたが「碧」が適当なんだろうか(むしろ「翠」か)。実際に目の当たりにしたら結構不気味そうだな。

いおが沼と共にいる経緯はさらっと描かれているが相当に重い。なにしろ水禍を鎮めるための人身御供だからなあ。人間の手に負えない自然を荒ぶる神として畏怖した時代にはしばしば行われたことのようだが、『蟲師』の時代設定ってどの辺りを想定しているんだろう。いおの願いが沼と共に消え去ることだったのか否かは分からない。結果的に彼女を救ったギンコも確信はないままだ。人が蟲に成ることは通常の死とは異なり死にながら生きているようなもので、「一度きりの、瞬間の死より想像を絶する修羅」だとギンコは捉えているらしい。「少しずつ人の心は摩滅される。そんなところへ行こうというのに大事そうに晴れ着を着ていた。それ以上に酷な事情はそうあるもんじゃないだろう。」...いやあ切ないね。こういった描写を淡々とするのは見事だな。

山から栄養を含んだ水が河へ、そして海へと流れ込み結果的に海とその生態系を豊かにする、なんて話を聞いたことがある。そういった水循環みたいなものも念頭にあるのかなこれ。生命は廻る、いおもまた失った生を取り戻したわけだし。そういえば今回からギンコの古い知人、化野(あだしの)が登場した。医者で収集家でもある彼は今後も頻繁に登場するのかな。声を聞いたときは古川登志夫かなと思いクレジットを確認したら、うえだゆうじという声優さんだった。似てるなあ声の感じが。次回も楽しみだ。

かんなぎ [公式サイト]

残り話数が少なくなり大詰めに差し掛かった途端、妙にシリアスな展開になった。自分という存在は何者か、そして何を目的としているのか。いきなり哲学的なテーマだが、まあ仁たちの年頃なら一度は思い悩む問題だけどね。原作にもあるのかなこのエピソード。自分のようなおっさんはとっくに通り過ぎてしまったが、メインの視聴者層にはこの展開はどう受け止められてるのか興味深い...ってそこまで重い話じゃないのかな? 次回であっさりお笑いオチだったらどうしよう。

仁が荒れていたという中学時代に関しては時々会話の中で出てくる程度で、実際のところは分からない。何かを見つけたくて、でもその手段が分からず、それ以前に何を見つけたいのかすら分からない。元々美術に関心があったのかも知れないが友人の大鉄をひとまずの目標にしてみたんだろう。そういう悩みや焦り、空回りっぷりすら理解し受け入れてくれるつぐみが常にそばにいるんだもの、仁は恵まれてるなと思う。自分にはそんな女の子、影も形も存在しなかったぞ(脳内以外は)、贅沢言っちゃいかんよ実際。

ざんげパパが何やら不安を煽るような物言いだったが、仁から今回聞かされただろう話はナギを編入させた際に了解済みだったんじゃなかったっけ? ちがったかな。見た目が似ているせいか『Fate/stay night』の言峰神父を連想してしまってなあ、こいつがラスボスか?! とか考えてしまったよ。原作が完結していないから無難な結末に持っていくのかもしれないが、残り2話でどう締めくくるのかな。

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