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TVアニメ感想(『蟲師』第4話と『かんなぎ』第10話) [アニメ感想‐TV]

録画分の消化。年末年始の特別編成が終了し『蟲師』が再開されたのが嬉しい。

蟲師 [公式サイト]

第4話「枕小路」を視聴。100%的中する予知夢、だがそれは人の夢に寄生する「夢野間(いめののあわい)」という蟲によって宿主の夢が現実化したもの。たくまずして身に付いた力によって全てを失い自らも壊れてしまった男を描いた、これまでで最も重く苦い救われぬ物語だった。いわゆる千里眼もののバリエーションでもあるが、予知能力者を扱った物語ではその悲哀はもちろん、見えてしまった好ましからざる未来を変えようともがく様が描かれることが多い(例えば『デッドゾーン』のように)。だが選択や行動で良い方向に未来を変えることが不可能な今回のエピソードはかなり辛い。夢を現実に伝染させ作り変えてしまう「夢野間」の能力はもはや神と同義で、しかもそこには何ら恣意的なものがないから性質が悪い。

村人に感謝されていた頃の夢は水脈の場所や土砂崩れの発生など、身近な出来事や記憶から誘引された比較的現実味のある夢だ。対して妻きぬも含め村人すべてを失わせた夢は異質すぎる。ジンの悲しみや不安が見せたものだろうが正に悪夢そのものだ。ジン以外の人影が絶えてからギンコが再び村を訪れるまでにどの程度の時間差があったのかは分からないが、悪夢が溢れたような光景を目の当たりにしながらジンはよく正気を保てていたものだと思う。いや、一人娘のまゆが津波に飲まれたあの日、すでに彼の心は壊れていたのかもしれない。

かんなぎ [公式サイト]

第10話を視聴、今回は美術部のみんなでカラオケに行くよの巻だった。カラオケネタ好きなんだなーこの監督。みんなが歌った曲はわざわざ用意したのかな(このエピソードのためだけに...ではないだろうさすがに)。元ネタもちゃんとありそうだし細かい部分へのこだわりが偏執的だな。秋葉くん、マイクを持つ手の小指が嫌すぎる。仁の大鉄への対抗意識はなんなんだろう、空回りし過ぎじゃないの。でも店員さんが入ってきたときの自意識過剰っぷりはよく分かる、ありがちだよね。あそこは妙にリアルな描写だった(店員は歌ってる曲とか気にしないよその場では。後からリモコンの選曲履歴を見てネタにすることはあっても)。大鉄くんは本当にいいやつだなあ。それにしても声優さんって器用だね、音痴っぽく歌うのは難しいだろうに。やりすぎると不自然だし。紫乃先輩が歌わなかったのは中の人の事情とか...いうわけでもないのか。エンディングでちゃんと「しりげやのテーマ」を流すとは。どこまで無駄に凝ってるんだ、すごいねほんと。

今さらだが『かんなぎ』ってラブコメなんだよな。どうも自分は「コメ」の部分で見ていて「ラブ」の部分に重きを置いていないらしい。ナギが押しかけ型のヒロイン枠、つぐみが片思いの幼なじみ枠、ざんげは...まあ賑やかし枠として、仁の本命はやっぱりナギと見るのが正しいのか。メイド喫茶での反応(6話だっけ)を見る限りはそうなんだろうけど、恋愛感情というよりもっと即物的(ぶっちゃけ性欲)な反応なのかと思ってた。思春期の男子だし。ラブコメとして見るなら仁のナギに対する悶々とした様子やつぐみの片思いっぷりなどに反応すべきなんだろう。でも大勢できゃっきゃうふふしてる様が見ていて楽しいんだ。完全におっさん目線だこれ。

つぐみといえば今回も不憫な役回りだったが、幼なじみキャラって本命以外ではこういう「都合のいい女」的な位置づけにされてしまいがち。今後の巻き返しはあるのか。他にはざんげの依り代の正体が明かされて更なる混迷(ラブコメ的に)となるのかな。残りは3話か。

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