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劇場版『Fate/stay night』の感想 [アニメ感想‐映画]

予告編第2弾が公開された際に取り上げたことがある。面白そうだなあ程度の簡単な紹介だったが。しかしその後、肝心の本編については全く触れていなかったので今さらながら感想を書いてみる。正直なところ、評価しづらい内容だった。

劇場版 Fate / stay night - UNLIMITED BLADE WORKS 〈通常版〉 [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ジェネオン・ユニバーサル
  • メディア: Blu-ray

以前に自分は“あくまで『Fate/stay night』ファンだけを対象とした作品に仕上げるのか、予備知識なし(ゲームやTVアニメ等に触れていないという意味で)の一般層にもアピールできる伝奇娯楽アクションとして仕上げるのか。できれば後者であることを期待する”と書いた。だがその期待は残念ながら叶わなかった。

独立した一本の映画として観るとかなり雑というか無茶な構成で、誰も得しないんじゃないのかこれ、というのが偽らざる気持ちだった。内容は原作の「Unlimited Blade Works」シナリオに忠実だ。だが原作はこの尺(107分)に収まるようなボリュームじゃない。さりとてキャラクターを絞り込む等の大胆な脚色を熱狂的なファンが許すわけもないだろうし。そのため駆け足どころか全速力で走り抜けるダイジェストとなり、予備知識のない観客は序盤で振り落とされてしまう。ファンのためのお祭り映画だからOKだ、と言うのだろうか。だがこれではファンだって消化不良だろうに。バトルシーン等は見応えもあるだけにもったいない気がしてならない。

この『Fate/stay night』は登場人物がかなり多い。英霊と呼ばれるキャラクターだけで7(+1)人もいる。それぞれに固定ファンもいて、だからこそ無理にでも全員を登場させ、たとえ最低限でも個別の見せ場を用意しなければならなかったのかもしれない。だが結果的に単なる顔見せのような扱いになったキャラクターもいるのだ。これではファンにとっても不本意だろう。劇場用アニメとしてブラッシュアップされた美麗な作画を、映画館の大きなスクリーンで堪能する。それだけで満足だ。そう熱心なファンは考えているのか。

たとえ一部のファンから非難されようとも大胆な脚色を(必要ならば主要キャラクターを刈り込んででも)施し、一本の伝奇娯楽アクションとして仕上げて欲しかった。その点でこの映画に及第点は付けられない。

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