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TVアニメ感想(『夏のあらし!』第13話(完結)まで) [アニメ感想‐TV]

録画分の消化。終盤、怒涛のシリアス展開にはびっくりしたが、とうとう最終話まで辿り着いた。

夏のあらし! [公式サイト]

第11話「世界は二人のために」

前回からの続き。偶然通じてしまった一とやよゐは過去へと跳んでしまう。偶然出会った知人親子にもうすぐ東京のように空襲があるから逃げろと忠告するやよゐ。このシーンでやよゐに空襲による戦禍の記憶がフラッシュバックする様子は第6話と同様、過剰なまでのイメージ映像として描かれる。あくまで今回のメインはやよゐと加奈子が友情を育むきっかけとなる事件の方だ。しかし強く印象に残る画だった。原作者の小林尽は千葉県出身らしいが、『夏のあらし!』の舞台を横浜に、そして本土空襲を題材として扱おうと考えた理由は何なのだろうな。

今回は本編の展開以上に歌の持つ力に感じ入ってしまった。あらしとカヤが歌った「早春賦」、そしてエンディングに使われた「喝采」、どちらも大好きな曲というのもあるけれど。ところで各キャストたちが歌った昭和歌謡全集みたいな企画CDが発売されたりするのかしら...ってもう出てんのかい。さすがだ。

夏のあらし! キャラクターソングアルバム

夏のあらし! キャラクターソングアルバム

  • アーティスト: TVサントラ,嵐山小夜子(白石涼子),八坂一(三瓶由布子),上賀茂潤(小見川千明),マスター(生天目仁美),カヤ(名塚佳織),グラサン(安元洋貴),やよゐ(野中藍),加奈子(堀江由衣)
  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • 発売日: 2009/07/08
  • メディア: CD

しかし自分のようなおっさんオタクならともかく若い人たちへの訴求力ってあるのかねこれ。

第12話「時の流れに身をまかせ」

久々に冒頭のナレーションが流れた。ところで「通じる」ことができる現代人がいれば幽体として存在を保つことが可能、という重要な設定がここにきて出てくるとは思わなんだ。当初から気になっていたがあらしたち時間跳躍者は自らを「幽体」と称しているが実体はあるんだよな。ただし生命力(のようなもの)が失われると存在が消えてしまうと。うーん。この辺はよく分からないままだった。やよゐと加奈子も喫茶方舟でウェイトレスとして働き始め、時間跳躍者四人が勢揃いすることに。

新登場のキャラが二人。一人は潤のモデル仲間の少女、最初に見たときはあらしが金髪に染めてきたのかと思ったよ。そしてもう一人は10年前にあらしに命を救われたというイケメンだ。ここでもあらしの時間跳躍と人助け(のために過去へ干渉すること)が肯定的に描かれていた。個人的にはこれがいまひとつ腑に落ちない部分でもあって。『夏のあらし!』のように過去へ干渉しても確定した現在に影響を及ぼさない(少なくとも悪い形では)、というのは珍しいし、それも一つの捉え方ではあるんだけどね。何話目だったか忘れたが、死ぬはずだった人物を救うことは死人を甦らせることと同義で、それを許されるのは神さまだけだ、みたいな台詞があった。この辺は作品自体のポイントでもあるんだろうな。

第13話「プレイバックPART1」

あまりにも綺麗なオチを付けた前回のラストにびっくりしていたら、最後の最後にぶっ飛んだネタ回を用意してきて笑ってしまった。第1話「プレイバックPart2」のセルフパロディみたいなものか。登場人物全員が終始とんでもない格好をしていて、「大丈夫かこれ」と心配になるほどだった。まあそんな感じのエピソードなので感想も特にありません(それもどうか)。

くせのある画作りや演出、ちりばめられた多くの小ネタなど人を選ぶ要素はあるものの、最後まで楽しめたのも事実で。原作を読んでいたらまた違った感想になったかもしれない。終盤(第1話と対を成すネタ回の13話は除くが)、特に10話以降から急にシリアス度が強まり、綺麗で真っ当な締めくくりとなったのは意外だったが、小ネタ満載の割に話が一向に進まない中盤までの展開も、終盤を際立たせる計算だったのだろうな。第二期もアナウンスされているので注目しておこう。スタッフ、キャストの皆さんお疲れ様でした。

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nice! 6

コメント 2

HINAKA

初めまして、HINAKAと申します。

chokusin様

この度は拙ブログへお越しいただいた上に、nice!まで入れていただいて、本当にありがとうございました。
御挨拶代わりにと言う事で、恐縮ですが今回の「夏のあらし!・第11話と第12話に関して、新房演出を見る」というこちらの書き込みを、改めてトラック・バックさせていただきます事を、お許し下さい。

今年は新房絵作品の当たり年で、年初の「マリア・ホリック」から現在放映中の、「絶望先生・第3期」そして特に各方面から、色々な意味で注目度が高い「化物語」どうやら、滑り出しは順調のようです。
と、続いておりますので、また何かありましたら、御意見御感想などお知らせいただければ幸いです。また、こちらの記事もまだまだ未熟ですので、何かお気付きの点があれば、出来ればこっそりお知らせ下さい。
小心者なので、宜しくお願い致します。

それでは、今回はこれで失礼致します。


by HINAKA (2009-07-18 21:28) 

chokusin

takaoさん、nice!をありがとうございます。
アロンダイトさん、nice!をありがとうございます。

HINAKAさん、はじめまして。nice!やコメントをありがとうございます。
やっと「夏のあらし!」を見終えたところでしたので、他の方がどんな感想を書かれているのかなと巡回中にお邪魔しました。
色々な角度から考察されていて大変興味深く読ませていただきました。自分は新房監督に関してさほど詳しくなかったので、今後「化物語」視聴時の参考にさせていただきます。
by chokusin (2009-07-18 23:59) 

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