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TVアニメ感想(『VIPERS CREED』第7話) [アニメ感想‐TV]

録画分の消化。

VIPER'S CREED [公式サイト]

第7話を視聴、えーと、これっていつの時代の話なんだ? と一瞬考えてしまったぞ。ヘルメット、タオルマスク、鉄パイプに火炎瓶か...なんだかなあ。労働争議や新左翼運動が念頭にあるのかもしれないが『AKIRA』で大友克洋が、『人狼』で押井守がそれぞれ意図的に描いたものと比べ、『VIPER'S CREED』にはそこまで明確な狙いがあったとは残念ながら思えず、スタイルだけ借りてきた印象だった。

この作品の舞台となる街はフォート・ダイバ・シティという名前から察するに現在のお台場周辺がベースだろう。つまり日本だ。時代設定は21世紀半ばとなっているから異世界のような遠い未来ではなく、現代と地続きであることを実感できる程度の未来である。要するに描きたいのはあくまで現代なんだと。狙いは分からんでもないけどね。その割にマニューバ・ブレードや各種ガジェットがオーバーテクノロジーなんだよなあ。ドラマとビジュアルが乖離して混ざり合ってないんだ。この辺りは『メガゾーン23』も同じだが、あれは「意図的に再現された現代」という設定だからいいんだけど、『VIPER'S CREED』に関しては違うもの。今ひとつ方向性が分からん。

冒頭、サイキたちが爆弾テロに遭遇し、犯行声明が報道されたりという一連のシーン。ショッピングモールの様子、病院で手当てを受ける被害者たち、街の各所で報道に聞き入る市民。どれも近未来には見えない画だ。作品の基本設定を知らずにこのシーンを見たら現代劇としか思えないほどだ。どうしてこんな描写にするんだろ。『パトレイバー』になっているならまだしも、これでは『三丁目の夕日』だよ。現代と地続きの未来と言っても限度があるだろうに。

人物描写もあまり成功しているように見えない。ハルキに関しては特に酷い。未熟だが理想と情熱だけはある若者というのはいいよ、でもあれじゃただのバカだもの。見ているこっちは共感どころかフラストレーションだけが溜まっていく。その他のキャラについてもせっかく1話分を費やして各人のドラマを用意したのに、テンプレどおりの薄っぺらな人物像しか浮かんでこなかった。勿体ないよなあ。

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